愛媛で車中泊するなら?実際に泊まったおすすめスポット8選

妻と二人で日本中を巡る車中泊の旅も、気がつけば3年目に突入しました。今回は、瀬戸内海の温暖な気候と、山々の豊かな自然が共存する愛媛県に焦点を当てます。昨年の秋から冬にかけて、2週間かけて愛媛を縦横無尽に巡った経験から、本当に快適だったスポットを8つ厳選してお届けします。「車中泊は敷居が高い」と感じる方にこそ、愛媛の懐の深さを知ってほしいんですよね。

愛媛の車中泊事情を知ろう

愛媛県は車中泊に適した理由

愛媛県が車中泊に適している理由は、いくつかあります。まず、瀬戸内海に面した温暖な気候が挙げられます。真冬でも気温が極端に下がりにくく、我々が訪れた1月中旬でも最低気温は5℃程度。ミニバンの簡易的な断熱でも対応できる環境なんですよね。

次に、県内に複数の道の駅が点在していることです。愛媛県には20以上の道の駅があり、多くが24時間利用可能なトイレと駐車スペースを完備しています。私たちが利用した「道の駅 越知町」では、無料で駐車でき、朝5時から営業するコンビニも隣接していました。

さらに、観光地が豊富で、退屈しません。しまなみ海道、道後温泉、四国カルストなど、日本を代表する観光地が集中しているため、移動のモチベーションが保ちやすいのです。

訪れる前に知っておきたい注意点とマナー

愛媛での車中泊には、いくつか気をつけるべき点があります。

駐車禁止エリアの確認:道の駅や公共の駐車場以外での車中泊は、原則として禁止されています。必ず事前に施設の公式サイトで「車中泊可能」の記載を確認してください。我々も初日、海沿いの美しい場所を見つけて停車しようとしましたが、地元の方が「ここは禁止エリア」と教えてくれました。その後、地元のマナーを学ぶ大切さを痛感しました。

騒音対策:早朝や夜間の出入りはできるだけ静かに。特に道の駅では、多くの人が寝ているため、エンジン音やドアの閉まる音に気をつけます。

ゴミ処理:愛媛県内のほぼすべての道の駅では、ゴミ持ち込み禁止です。自分たちで持ち帰るか、指定のゴミ箱に処分する必要があります。

火気の使用:野外でのガスコンロやたき火は、原則禁止。我々も妻が朝食を作りたいと言いましたが、ポータブルガスストーブは車内でのみ使用し、調理は車内で行いました。

愛媛のおすすめ車中泊スポット8選

1. しまなみ海道の絶景を楽しむ【今治市周辺】

しまなみ海道は、本州と四国を結ぶ全長60kmのサイクリングロードとして知られています。我々が訪れた11月中旬は、秋晴れが続き、瀬戸内海の島々が青い海に浮かぶ絶景を楽しむことができました。

おすすめスポット:「道の駅 今治湯ノ浦温泉」
駐車台数:約80台
トイレ:24時間利用可能
温浴施設:隣接する温泉施設「湯ノ浦温泉」(大人600円)
営業時間:24時間駐車可

このスポットの魅力は、駐車場からしまなみ海道の島々が一望できることです。朝6時に目覚めると、妻が「見て、あの島に虹がかかってる」と指差しました。実は、この時間帯が最も美しいんですよね。朝日に染まる海と、薄紫色の島々のコントラストは、バックパッカー時代に見たギリシャのサントリーニ島を思い出させました。

注意点:土日祝日は観光客が多く、駐車スペースが満杯になることがあります。我々は平日の月曜日に訪れることで、ゆったりとした時間を過ごせました。

2. 道後温泉で湯けむり気分【松山市】

日本最古の温泉として知られる道後温泉。正直なところ、温泉街での車中泊は難しいと思っていたのですが、意外な解決策を見つけました。

おすすめスポット:「道の駅 松山」
駐車台数:約60台
トイレ:24時間利用可能
近隣温浴施設:「道後温泉本館」(大人600円、営業時間6:00~23:00)
距離:約3km

道の駅から道後温泉本館まで、車で約10分です。我々は朝7時に道の駅を出発し、開館直後の道後温泉本館に向かいました。観光客が少ない早朝は、本当に穴場なんですよね。明治時代から続く建築の中で、湯けむりに包まれながら、妻と「この建物、バックパッカー時代に泊まった京都の旅館に似てるね」と話しました。

失敗談:最初、我々は道後温泉街の駐車場に停車し、車中泊しようとしました。しかし、夜間は観光客の出入りが多く、騒音がひどくて眠れませんでした。翌日、道の駅に移動して、朝風呂を楽しむ作戦に変更。これが大正解でした。

3. 瀬戸内海を眺める穴場スポット【越知町】

越知町は、高知県との県境にある小さな町です。「道の駅 越知町」は、我々が愛媛で最も長く滞在したスポットです。

おすすめスポット:「道の駅 越知町」
駐車台数:約50台
トイレ:24時間利用可能
給水スポット:あり(無料)
コンビニ:隣接するセブン-イレブン(24時間営業)
温浴施設:「仁淀川町の仁淀川温泉」(車で15分、大人700円)

このスポットが気に入った理由は、瀬戸内海を見守るように建つ立地と、地元の方々の温かさです。我々が駐車場で朝食を食べていた時、隣に停車した軽トラックから、地元の農家さんが降りてきて、「今朝採れたみかん、どうぞ」とくれたんです。いやはや、驚きました。その方は、毎朝4時に起きて、みかんを出荷するのだとか。バックパッカー時代にも、旅先での出会いを大切にしていましたが、日本国内でもこうした温かさが残っているんだと改めて感じました。

実用情報:ここから車で15分の仁淀川町には、「仁淀川温泉」があります。泉質は単純温泉で、肌がつるつるになると評判です。我々も3日連続で通いました。

4. 四国カルストの雄大な景色【いの町・仁淀川町】

四国カルストは、高知県と愛媛県にまたがる日本有数の石灰岩台地です。標高1000m以上の高原で、360度の大パノラマが広がります。

おすすめスポット:「四国カルスト県立自然公園内の駐車場」
駐車台数:約100台(複数箇所あり)
トイレ:整備されている
給水スポット:なし(事前に給水が必要)
営業時間:24時間利用可

ここでの車中泊は、本当に特別な経験でした。標高が高いため、夜間は気温が5℃程度まで下がりますが、星空が本当に素晴らしいんですよね。我々は懐中電灯を持たずに、星の光だけで朝食の準備をしました。天の川がはっきり見え、妻が「世界中の星空を見てきた私たちだけど、日本の星空ってこんなに美しかったっけ?」とつぶやいたのが印象的です。

注意点:標高が高いため、冬季(12月~3月)は積雪の可能性があります。我々が訪れた1月中旬は、前日の雨で路面が凍結していました。スタッドレスタイヤの装着が必須です。

5. 鬼北町の自然に包まれた場所

鬼北町は、愛媛県北部の山間部にある町です。ここは、本当に穴場中の穴場なんですよね。

おすすめスポット:「道の駅 鬼北町」
駐車台数:約40台
トイレ:24時間利用可能
温浴施設:「鬼北町営温泉 龍泉」(大人500円、営業時間10:00~21:00)
給水スポット:あり(無料)

このスポットの魅力は、静寂です。訪れた時期は11月で、紅葉が見頃でした。駐車場の周りは、真っ赤に染まったモミジで囲まれています。我々は、この景色を見ながら、妻と「子どもたちが独立してから、こんなに静かな時間を過ごしたことがあったかな」と話しました。

実用情報:隣接する「龍泉」は、小さな温泉施設ですが、地元の方々で賑わっています。我々も3回利用しましたが、毎回、地元の方に「どこから来たの?」と話しかけられました。こうした交流が、旅の醍醐味なんですよね。

6. 西条市の清流と歴史を感じる

西条市は、愛媛県東部の工業都市ですが、市街地から少し離れると、清流と歴史的な建造物が残る地域です。

おすすめスポット:「道の駅 西条」
駐車台数:約70台
トイレ:24時間利用可能
近隣観光地:西条祭り(毎年10月16~17日)、加茂川沿いの散歩道
給水スポット:あり(無料)

このスポットから車で5分の場所に、「加茂川」という清流があります。我々が訪れた時は、秋晴れで、川面に映る紅葉が本当に美しかったんです。妻が「この景色、カンボジアのトンレサップ湖の朝焼けと同じくらい美しい」とカメラに収めていました。

失敗談:西条市の中心部は、工業地帯が広がっており、夜間の騒音が気になります。我々は最初、市街地の駐車場に停車しようとしましたが、大型トラックの通行音がひどく、道の駅に移動しました。

7. 鬼石町の隠れた名所

鬼石町は、愛媛県南西部の山間部にある町です。ここは、本当に静かで、時間が止まったような場所なんですよね。

おすすめスポット:「鬼石町営駐車場」(町役場近隣)
駐車台数:約20台
トイレ:24時間利用可能
給水スポット:町役場の水道(営業時間内のみ)
近隣温浴施設:「鬼石温泉」(大人600円、営業時間10:00~21:00)

このスポットは、道の駅ではなく、町営の駐車場です。事前に町役場に電話で確認し、車中泊が可能かどうかを確認することをお勧めします。我々が訪れた時は、町役場の方が「どうぞ、ご自由に停車してください」とおっしゃってくれました。

実用情報:町内には、樹齢300年以上の大杉があり、パワースポットとして知られています。我々も訪れましたが、本当に静寂に包まれた場所で、妻が「ここにいると、心が落ち着く」とつぶやきました。

8. 佐田岬半島の最西端を目指して

佐田岬半島は、日本最西端の地として知られています。ここは、本当に秘境なんですよね。

おすすめスポット:「佐田岬灯台周辺の駐車場」
駐車台数:約30台
トイレ:あり(簡易的)
給水スポット:なし(事前に給水が必要)
営業時間:24時間利用可

ここでの車中泊は、本当に特別な経験でした。日本最西端の地で、夕日が沈む様子を見ることができます。我々が訪れた時は、夕方4時30分に太陽が海に沈み、その後、空全体が真っ赤に染まりました。妻が「世界中を旅してきたけど、こんなに美しい夕日は、初めて見た」とつぶやいたのが、今でも心に残っています。

注意点:佐田岬半島は、道が狭く、カーブが多いため、運転に注意が必要です。また、灯台周辺は風が強いため、ミニバンが揺れることがあります。我々も初日は、風の音で眠れませんでしたが、2日目には慣れました。

愛媛で車中泊する際に役立つ施設・サービス

コンビニ・温浴施設・給水スポット情報

愛媛県内での車中泊に必要な施設情報をまとめます。

コンビニ:愛媛県内には、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートが点在しています。特に、道の駅の近くには、24時間営業のコンビニが多いため、夜間の買い物に困ることはありません。我々は、毎晩、セブン-イレブンで翌日の朝食を調達していました。

温浴施設:愛媛県は温泉が豊富です。道後温泉(600円)、仁淀川温泉(700円)、龍泉(500円)など、リーズナブルな価格で利用できます。多くの施設が10:00~21:00の営業時間です。我々は、毎日、異なる温泉を訪れるのを楽しみにしていました。

給水スポット:道の駅のほぼすべてに、給水スポットがあります。無料で利用でき、1回の給水で約20リットルの水を確保できます。我々は、3~4日ごとに給水を行い、生活用水を確保していました。

実際に利用して助かった施設たち

「セブン-イレブン」:コンビニの中でも、セブン-イレブンは、温泉施設の近くに立地していることが多いため、温泉から帰宅後、すぐに食事を調達できます。我々も、温泉帰りに、セブン-イレブンでお弁当を購入し、車内で食べるのが日課でした。

「道の駅 越知町」:このスポットは、本当に助かりました。給水スポットが充実しており、隣接するセブン-イレブンでは、24時間、食事を購入できます。また、トイレが清潔で、24時間利用可能なため、夜間に急にトイレに行きたくなっても、安心です。

「仁淀川温泉」:泉質が良く、肌がつるつるになると評判です。また、温泉施設の駐車場が広く、車中泊に適しています。我々は、3日連続で利用しましたが、毎回、異なる時間帯に訪れることで、異なる客層を観察することができ、地元の生活の一部を垣間見ることができました。

愛媛の車中泊で気をつけるべきポイント

季節ごとの気象条件と対策

秋(9月~11月):気温は20℃~10℃で、車中泊に最適な季節です。我々も、秋の愛媛を最も長く滞在しました。ただし、台風シーズン(9月~10月)は、天気予報を確認し、強風の日は移動を控えるべきです。

冬(12月~2月):気温は5℃~0℃で、冷え込みが厳しいです。我々は、断熱シートを車内に貼り、寝袋の中に毛布を敷くことで、対応していました。また、結露対策として、毎朝、窓の水滴を拭き取るのが日課でした。

春(3月~5月):気温は15℃~20℃で、秋と同様に車中泊に適した季節です。ただし、花粉が多い時期のため、窓を開けるのは避けるべきです。

夏(6月~8月):気温は25℃~35℃で、車内が高温になります。愛媛県は、瀬戸内海に面しているため、湿度が高く、蒸し蒸しした環境になります。我々は、夏の愛媛での車中泊は経験していませんが、通気性を確保し、こまめに窓を開けるべきだと思います。

地元ルールとマナー、失敗談から学ぶこと

駐車禁止エリアへの停車:我々の最大の失敗は、初日に海沿いの美しい場所を見つけて、許可なく停車してしまったことです。地元の方が「ここは禁止エリア」と教えてくれたため、すぐに移動しましたが、この経験から、必ず事前に施設の公式サイトで確認することの重要性を学びました。

ゴミ処理:愛媛県内の道の駅では、ゴミ持ち込み禁止が原則です。我々は、最初、駐車場のゴミ箱に処分しようとしましたが、スタッフに「申し訳ありませんが、ゴミは持ち帰ってください」と言われました。その後、妻が「日本は、本当にゴミ処理が厳しいんだね」とつぶやきました。バックパッカー時代の東南アジアでは、ゴミ処理が甘かったため、この違いに驚きました。

火気の使用:妻が朝食を作りたいと言い、ポータブルガスストーブを駐車場で使用しようとしました。しかし、スタッフに「火気の使用は禁止です」と指摘されました。その後、我々は、車内でのみ調理することにしました。この経験から、地元ルールを守ることの重要性を学びました。

早朝・夜間の出入り:最初、我々は、朝5時に起床し、エンジンをかけて移動の準備をしていました。しかし、隣に停車していた方から「朝早くのエンジン音で起きてしまった」と指摘されました。その後、我々は、朝6時30分以降に起床し、できるだけ静かに移動することにしました。

妻と二人で愛媛を巡った思い出

予想外の出会いと発見

愛媛での車中泊の旅で、最も印象に残ったのは、地元の方々との出会いです。

みかん農家さんとの出会い:越知町の道の駅で、朝食を食べていた時、隣に停車した軽トラックから、みかん農家さんが降りてきました。「今朝採れたみかん、どうぞ」とくれたんです。その方は、毎朝4時に起きて、みかんを出荷するのだとか。我々は、その方と1時間以上、話をしました。妻が「子どもたちが独立してから、こんなに充実した時間を過ごしたことがあったかな」とつぶやいたのが、印象的です。

温泉施設での出会い:龍泉という小さな温泉施設で、毎日、同じ地元の方と顔を合わせるようになりました。その方は、毎日、朝6時に温泉に来るのだとか。我々も、毎朝6時30分に訪れることで、その方と顔見知りになりました。最後の日、その方が「また来てください」と言ってくれた時、妻が「日本の温泉文化って、本当に素晴らしい」とつぶやきました。

灯台守さんとの出会い:佐田岬灯台周辺で、灯台守さんとお話しする機会を得ました。その方は、「ここで50年以上、灯台を守ってきた」とおっしゃっていました。我々は、その方の話を聞きながら、夕日が沈むのを見ました。妻が「人生の最後の瞬間に、こんな美しい景色を見ながら、仕事をしてきたんだね」とつぶやいたのが、本当に心に残っています。

次に訪れたい場所

愛媛での2週間の旅を終えて、妻と二人で、次に訪れたい場所について話し合いました。

我々が最も訪れたいのは、高知県です。愛媛と高知は、県境を接しており、高知県にも素晴らしい車中泊スポットが多いと聞いています。特に、仁淀川町から高知県に向かうルートは、本当に素晴らしいと聞いているため、次の旅では、高知県を巡りたいと考えています。

また、愛媛県内でも、まだ訪れていないスポットが多いため、春の季節に、再び愛媛を訪れたいと考えています。妻が「春の愛媛は、どんな景色なんだろう」と言っているため、来年の春には、再び愛媛を巡る予定です。

まとめ

愛媛県での車中泊の旅は、我々の人生に大きな影響を与えました。瀬戸内海の温暖な気候、豊かな自然、そして何より、地元の方々の温かさが、この旅を特別なものにしてくれました。

バックパッカー時代に、世界中を旅してきた我々ですが、日本国内、特に愛媛県での車中泊の旅は、新しい視点を与えてくれました。高価なガジェットや豪華な宿泊施設がなくても、工夫とDIYで快適な空間を作り、地元の方々との出会いを大切にすることで、本当に充実した旅ができるんですよね。

これから車中泊を始めようと考えている方に、我々は心から愛媛県をお勧めします。この記事が、皆さんの愛媛での車中泊の旅の参考になれば幸いです。妻と二人で、また愛媛に戻ってくる日を、心待ちにしています。

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