車中泊での洗顔どうしてる?快適に顔を洗う工夫とおすすめグッズを紹介

妻と車中泊を始めて3年目になりますが、最初の頃は本当に困ったのが「洗顔」なんですよね。バックパッカー時代は宿の共同シャワーを使えばいいと気楽に考えていたのですが、ミニバンでの生活は違います。限られた水と狭い空間の中で、どうやって清潔に過ごすか。これが意外と大きな課題だったんです。この記事では、私たちが3年かけて編み出した洗顔の工夫とおすすめグッズをご紹介します。朝目覚めたときのあの爽快感を、車中泊でも実現できるんですよ。

車中泊で洗顔が大変な理由と私たちが直面した課題

限られた水と空間の中での工夫の必要性

車中泊の大きな制約が「水」です。ミニバンには当然、給水設備がありません。最初のうち、私たちは2リットルのペットボトルを持ち込んで洗顔していたのですが、これが思いのほか大変でした。

朝、顔を洗おうとペットボトルから水を注ぐと、こぼれた水がシートに垂れてしまう。妻が「これは困りますね」と困った顔をしていたのを覚えています。さらに、夜間に洗顔すると、狭い車内で水しぶきが飛び散り、翌朝にはカビの臭いが……。いやはや、驚きました。

限られた水を効率的に使い、かつ車内を濡らさないようにするには、事前の計画と適切なグッズが欠かせません。単に「顔を洗う」というシンプルな行為も、車中泊では多くの工夫が必要なのです。

実際に失敗した経験談

去年の秋、長野県の白樺湖畔で車中泊をしていたときのことです。朝6時に目覚めた私は、いつものように洗顔しようとしました。前夜に用意した3リットルのウォータータンクから、バケツに水を注ぎ、その中で顔を洗おうとしたんです。

ところが、寝ぼけていたのか、バケツを傾けてしまい、水が運転席のシートに大量に流れ込んでしまいました。「あ、しまった!」と思ったときには遅く、シートはびしょ濡れです。妻に報告すると、「また?」と呆れられてしまいました(実は同じミスは2度目だったんです)。

その日は朝から除湿機を回し、シートを乾かすのに2時間以上かかりました。これ以降、私たちは「洗顔時には必ず防水シートを敷く」というルールを作ったんですよね。失敗から学ぶことの大切さを痛感した出来事です。

車中泊での洗顔方法5つ|状況別に使い分ける工夫

1. 携帯用ウォータータンクを使った洗顔

最も基本的で、かつ最も多用する方法です。私たちが愛用しているのは、5リットル容量の折りたたみ式ウォータータンク(価格帯:1,500~3,000円)です。軽くてコンパクトに収納でき、給水所で簡単に水を入れられます。

使い方のコツは、タンクからコップに水を注ぎ、その水を顔にかけるという間接的な方法です。直接タンクから顔に水をかけると、コントロールが難しく、こぼれやすいんです。我が家では、防水シートを敷いた上に小さなバケツを置き、その中で洗顔するようにしています。

朝の洗顔であれば、500ml程度あれば十分です。夜間は念のため1リットル用意しておくと、夜中に目が覚めて顔を洗いたくなったときも安心ですね。

2. 道の駅やコンビニの水道を活用する方法

「毎日タンクから水を使うのは、結局のところ限界がある」と気づいたのは、走行中のことでした。妻が「そういえば、道の駅には必ず水道があるじゃない」と指摘してくれたんです。

それ以来、私たちは移動ルートに道の駅を組み込み、そこで洗顔するようにしています。道の駅は全国に1,000か所以上あり、ほぼ全てにトイレと水道が完備されています。営業時間は施設によって異なりますが、多くの場所で朝6時~夜10時程度です。

利点は、十分な量の水が使えることと、鏡の前で落ち着いて洗顔できることです。車内の限定的な空間とは違い、リフレッシュ感が全く異なります。ただし、混雑時間帯(朝7時~8時)は避けるなど、マナーを心がけることが大切です。

3. ウェットシートで簡単に済ませる

時間がないときや、水の使用を最小限にしたいときは、ウェットシートが活躍します。アルコール不使用のものを選ぶことが重要です(肌への刺激が少ないため)。

私たちは、無印良品の「携帯用ウェットシート」(価格:300円前後、20枚入り)をストックしています。これなら水も不要で、車内も汚れません。ただし、メイクを落とすには少し物足りないので、妻は夜間の簡単な洗顔にのみ使用しています。

朝は必ず水で顔を洗いたいというのが、私たちのこだわりですね。ウェットシートは「応急処置」という位置づけで、毎日の主要な洗顔方法ではなく、あくまで補助的なものと考えています。

4. キャンプ場やRVパークの設備を利用する

最近、私たちは「RVパーク」という施設に注目しています。RVパークは、キャンピングカーやミニバンの駐車に特化した施設で、全国に約150か所あります。料金は1泊2,000~5,000円程度と少し高めですが、多くの場合、水道、電源、トイレが完備されています。

長野県の「RVパーク白馬」では、1泊3,500円で、専用の洗顔エリアと温水が使える設備が整っていました。ここでは、思う存分水を使って洗顔できるので、肌の調子も良くなります。妻も「たまには贅沢もいいね」と満足していました。

RVパークは事前予約が必要な場合が多いので、公式ウェブサイト(全国RVパーク協会)で確認してから訪問することをおすすめします。

5. 温泉施設で一気にリフレッシュする

そして、何といっても最高の選択肢が温泉です。全身をお湯に浸かることで、洗顔だけでなく、心身ともにリフレッシュできます。

日本には約3,000の温泉地があり、多くは日帰り利用が可能です。料金は施設によって異なりますが、平均的には700~1,500円程度。妻と二人で週に1~2回、温泉を訪問するのが、今では我が家の車中泊ルーティンの一部になっています。

去年、群馬県の「万座温泉」を訪れたときは、標高1,800mの高地で、朝日を浴びながら温泉に浸かりました。その後の洗顔は、本当に気持ちよかったんですよね。肌も心も満たされる、そんな経験ができるのが車中泊の魅力だと感じています。

車中泊の洗顔を快適にするおすすめグッズ|実際に使ってみた

持ち運びやすいコンパクト設計の洗面用具

洗顔用の道具を選ぶときは、「コンパクト性」と「耐久性」のバランスが大切です。我が家で活躍しているのは、以下のグッズです。

折りたたみ式洗面器(価格:800~1,500円):厚さ5cm程度に折りたためます。素材はシリコン製のものを選ぶと、耐久性が高く、3年以上使用できます。

コンパクト鏡(価格:500~1,000円):吸盤式で、車の窓に貼り付けられるものが便利です。朝日が入る時間帯に洗顔すれば、鏡がなくても何とかなりますが、夜間や悪天候時には必須ですね。

小型タオル3枚セット(価格:1,000円前後):マイクロファイバー素材のものは、吸水性が高く、すぐに乾きます。カビ予防のため、毎日異なるタオルを使い、3日ごとに洗濯するようにしています。

これらをまとめて、小さなポーチに入れておくと、道の駅での洗顔時にもすぐに取り出せます。

水を無駄にしない洗顔アイテム

「限られた水を有効活用する」というのが、車中泊での最大のテーマです。そこで役立つのが、以下のアイテムです。

泡立てネット(価格:200~500円):洗顔料の泡立ちを良くすることで、少量の洗顔料で十分な洗浄力が得られます。結果として、すすぎに必要な水の量を減らせるんです。

ポンプ式洗顔料(価格:800~1,500円):チューブ型より、ポンプ式の方が、使用量をコントロールしやすいです。私たちは、1回の洗顔に1プッシュと決めています。

洗顔用スプレーボトル(価格:300~800円):ウォータータンクから直接水をかけるのではなく、スプレーボトルに入れて使うことで、水の飛び散りを最小限に抑えられます。100均でも手に入ります。

これらを組み合わせることで、1回の洗顔に必要な水の量を、約200mlまで減らすことができました。

肌に優しい車中泊向けスキンケア用品

車中泊では、肌のコンディションが悪くなりやすいです。原因は、限られた水での洗顔、湿度変化、ストレスなど、複数の要因が重なるためです。

敏感肌向けの洗顔料(価格:1,000~2,000円):添加物が少なく、肌への刺激が小さいものを選びました。妻はファンケルの「マイルドクレンジングオイル」を愛用しています。

保湿クリーム(価格:1,500~3,000円):車内の湿度は日中と夜間で大きく変動します。朝と夜に保湿クリームを塗ることで、肌の乾燥を防げます。

日焼け止め(価格:1,000~2,000円):車内にいても、窓からの紫外線は入ります。毎朝、洗顔後に日焼け止めを塗るのが、我が家のルーティンです。

これらは、容量が小さいトラベルサイズのものを選ぶことで、荷物を最小限に抑えられます。

車中泊での洗顔を成功させるコツ|マナーと環境配慮も大切

周囲に迷惑をかけないための工夫

車中泊で最も大切なのは、マナーです。洗顔時の水の処理は、特に気をつけるべき点ですね。

使用済みの水は必ず適切に処理する:車の下に流してしまう人もいるようですが、これは絶対にしてはいけません。我が家では、洗顔後の水は、ポリタンクに溜めて、道の駅のトイレに流すようにしています。

夜間の洗顔は控えめに:特に、キャンプ場やRVパークでは、夜間の騒音や光に気をつけます。我が家では、夜の洗顔は、ウェットシートで軽く済ませ、本格的な洗顔は朝に行うようにしています。

周囲の施設に迷惑をかけない:道の駅の水道を使うときは、混雑時間帯を避け、長時間の使用は控えます。また、使用後は必ず水道を閉じ、周囲を拭いておくことが大切です。

限られた水を有効活用するテクニック

水の節約は、単なる経済的な理由だけでなく、環境への配慮でもあります。

段階的な洗顔方法:まず、ウェットシートで軽く顔を拭く→その後、少量の水で洗顔料を泡立てる→最後に、スプレーボトルで数回、すすぐという3段階の方法を取っています。これにより、必要な水の量を約50%削減できました。

雨水の活用:これは環境配慮の観点からも、実用的です。車の屋根に雨水を集める簡易的なシステムを作り、洗顔用の水として活用しています。もちろん、清潔性を確保するため、フィルターを通してから使用しています。

水の再利用:最初に顔を洗った水を、手を洗うのに使い、その後、床の掃除に使うというように、段階的に水を再利用しています。

朝と夜の洗顔ルーティンの工夫

我が家では、朝と夜で洗顔方法を分けています。

朝のルーティン(所要時間:約15分)
1. 起床後、まずウェットシートで顔を拭く(1分)
2. 防水シートを敷き、折りたたみ式洗面器を用意する(2分)
3. ウォータータンクから水を注ぎ、洗顔料で顔を洗う(5分)
4. スプレーボトルで3回、すすぐ(3分)
5. タオルで拭き、保湿クリームと日焼け止めを塗る(4分)

夜のルーティン(所要時間:約10分)
1. ウェットシートで軽く顔を拭く(2分)
2. 簡単に洗顔料を泡立て、顔を洗う(3分)
3. ウェットシートで泡を拭き取る(3分)
4. 保湿クリームを塗る(2分)

このように、朝は本格的に、夜は簡潔に、というメリハリをつけることで、限られたリソースの中でも、肌の健康を保つことができています。

まとめ

車中泊での洗顔は、最初こそ大変に感じるかもしれません。しかし、工夫とグッズの組み合わせで、意外と快適に過ごすことができるんですよね。我が家が3年かけて編み出した方法は、決して特別なものではなく、試行錯誤の中から生まれた「実用的な工夫」の集まりです。

バックパッカー時代、私は世界中の様々な環境で過ごしてきました。その経験が、今の車中泊に活かされていると感じます。限られた条件の中で、いかに快適さと清潔さを保つか。これは、旅人にとって永遠のテーマなのです。

妻と一緒に、日本中を旅しながら、毎朝気持ちよく顔を洗う。そんなシンプルな幸せを、あなたも体験してみませんか。車中泊は、決して不便な生活ではなく、工夫と創意工夫に満ちた、素晴らしい冒険なのです。

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