車中泊のソーラーパネルはどれを選ぶ?実際に使ってわかったおすすめ3選

こんにちは。「車中泊ハック」の運営者です。妻と一緒に日本中を旅して2年ほど経ちますが、最近ようやく「本当に必要な装備」と「あると便利な装備」の違いが見えてきました。その筆頭がソーラーパネルなんですよね。

最初は「太陽光発電?そんなに必要かな」と半信半疑でしたが、実際に導入してみると、旅の自由度がぐんと上がりました。特に長野や岡山など、晴天が多い地域での旅では、ソーラーパネルのおかげで電源の心配をせずに好きなだけ滞在できるようになったんです。

この記事では、実際に試した3つのソーラーパネルを紹介しながら、車中泊初心者が陥りやすい選び方の失敗や、季節ごとの発電量の変動についても率直にお話しします。あなたの旅のスタイルに合ったパネルが見つかれば幸いです。

車中泊でソーラーパネルが必要な理由

長期旅行での電源確保の課題

車中泊を始めた当初、私たちは「ポータブル電源があれば大丈夫」と思っていました。しかし、実際に走ってみると、その考えが甘かったことに気づきました。

例えば、北海道を3週間かけて回ったときのこと。ノートパソコン、スマートフォン2台、ドローン、小型冷蔵庫、照明、そしてコーヒーメーカーまで使っていたんですよね。ポータブル電源だけだと、毎日どこかのコンビニやキャンプ場に立ち寄って充電する必要がありました。いやはや、これは効率が悪い。

ソーラーパネルがあれば、天気さえ良ければ、その場でゆっくり過ごしながら充電できます。特に、高原や海沿いなど、昼間に車を停めておく場所では、パネルを広げておくだけで電力を得られるのは本当に便利です。

また、私たちは環境配慮を大切にしているので、できるだけ化石燃料に頼らない旅がしたいという想いもあります。太陽光発電なら、自然を活用しながら電力を確保できるんです。

環境配慮と経済性のバランス

ソーラーパネルの導入には、初期投資がかかります。安いものでも3万円前後、本格的なセットなら10万円近くになることもあります。「これだけの費用をかけて、本当に元が取れるのか」と考えるのは自然なことです。

でも、長期的に見ると、ソーラーパネルは確実に経済的です。例えば、1泊2000円のキャンプ場に月に10回立ち寄っていたら、月2万円の出費ですよね。ソーラーパネルなら、初期投資を2年で回収できる計算です。

何より、私たちバックパッカー経験者にとって大事なのは「自立性」です。ソーラーパネルがあると、キャンプ場を選ぶ自由度が広がります。料金が高いけど景色が素晴らしい場所、施設は少ないけど静かな場所、そういった選択肢を増やせるんです。

さらに、非常時の備えにもなります。台風や地震で停電が起きたとき、ソーラーパネルとポータブル電源があれば、最低限の電力を確保できます。私たちは防災グッズの一部として考えているんですよね。

ソーラーパネル選びで失敗しないポイント

発電容量(W数)の選び方

ソーラーパネルを選ぶときに最初につまずくのが、「W数」という表記です。100W、110W、120Wなど、いろいろな数字が出てきて、正直「どれが自分たちに必要なのか」わかりませんよね。

簡単に説明すると、W数は「最大発電量」を示しています。つまり、晴天の日中に、その数字分の電力を発電できるということです。100Wなら、理想的な条件下で100Wの電力が得られるわけです。

ここで重要なのは「理想的な条件」という部分です。実際には、季節、時間帯、天候、パネルの角度、周囲の反射など、多くの要因が発電量に影響します。私たちの経験では、表示されたW数の60~70%程度が、実際の平均発電量だと考えておくと安全です。

では、どのW数を選べばいいのか。これは、あなたが使う電気製品と、旅の期間によって変わります。

短期旅行(1週間以内)の場合
スマートフォンの充電とLED照明くらいなら、100W程度で十分です。我が家も最初はそうでした。

中期旅行(1~3週間)の場合
ノートパソコン、冷蔵庫、複数のデバイスを使うなら、120W以上をおすすめします。

長期旅行(1ヶ月以上)の場合
複数のソーラーパネルを組み合わせるか、200W以上の大型パネルを検討してください。

我が家は、妻がデジタルカメラで写真を撮ることが多く、私はブログ執筆用にノートパソコンを毎日使うので、120W程度のパネルが最低限だと感じています。

折り畳み式と固定式、どちらが車中泊向きか

ソーラーパネルには、大きく分けて2つのタイプがあります。折り畳み式と、ルーフに固定する固定式です。

折り畳み式のメリット
– 必要に応じて取り外せるので、盗難のリスクが低い
– 停める場所の日当たりに合わせて角度調整できる
– 車の売却時に外せるので、資産価値に影響しない
– 初期投資が比較的安い

折り畳み式のデメリット
– 毎回展開・収納の手間がかかる
– 風に弱い(固定が必要)
– 設置スペースが必要

固定式のメリット
– 手間がかからない
– 安定性が高い
– 常に最適な角度に設置できる

固定式のデメリット
– 初期投資が高い(取り付け工事費含む)
– 車の外観が変わる
– 走行中の空気抵抗が増える
– 撤去が難しい

我が家は折り畳み式を選びました。理由は、柔軟性ですね。朝日が当たる場所に停めたときは東向きに、午後は南向きにと、時間帯に合わせて調整できます。また、妻が「もし別の車に乗り換えたくなったら」と心配していたので、取り外せるという点が決め手になりました。

ただし、正直に言うと、毎日の展開・収納は思ったより手間です。特に雨の日や、急いで移動したいときは、ため息が出ます。長期滞在地が決まっている人なら、固定式の方が快適かもしれません。

設置スペースと重量のバランス

ソーラーパネルは、大きいほど発電量が多いですが、その分、設置に必要なスペースと重量が増えます。

折り畳み式パネルの場合、展開時のサイズはだいたい以下の通りです:
– 100W:約1m × 0.5m
– 120W:約1.2m × 0.5m

一見、小さく見えますが、実際にミニバンの横に並べてみると、結構な面積を占めます。我が家のミニバンは、サイドの駐車スペースが限られているので、100W程度のパネルが限界だと判断しました。

重量も重要です。100Wで約5kg、120Wで約6kg程度。これを毎日出し入れするのは、実際には結構な負担です。特に、妻が「毎日これを持つのは大変」と言ったので、複数の小型パネルより、1枚のパネルにすることにしました。

また、設置時には、パネルを固定するスタンドやケーブルも必要になります。これらの重量も合わせると、総重量は10kg近くなることもあります。

ソーラーパネル選びで失敗しないポイント

実は、私たちは最初、「とにかく大容量なら安心」と考えて、150W相当のソーラーパネルセットを購入しようとしていました。でも、実際に店員さんに相談してみると、「あなたたちのミニバンなら、120Wで十分ですよ」とアドバイスされたんですよね。

その理由は、ポータブル電源の容量とのバランスです。いくら大容量のパネルでも、ポータブル電源の充電速度が追いつかなければ、発電した電力が無駄になってしまうんです。これは、私たちが陥りやすい誤解の一つです。

車中泊向けおすすめソーラーパネル3選

実際に試した、または詳しく調べた3つのソーラーパネルを紹介します。それぞれ異なる特徴があるので、あなたの旅のスタイルに合わせて選んでみてください。

おすすめ商品

おすすめ商品1:EcoFlow ポータブル電源 ソーラーパネル セット RIVER 2 Max(110W)

EcoFlow RIVER 2 Max ソーラーパネルセット

価格:95,000円(クーポン利用で52,250円※12/1迄)
レビュー評価:4.6(496件)

このセットは、ポータブル電源とソーラーパネルが一緒に来るので、初心者にとって本当にありがたいんですよね。EcoFlowのポータブル電源は、512Whという容量で、ノートパソコンなら丸1日使える程度です。

何より素晴らしいのは、ポータブル電源とパネルが完全に最適化されているという点。充電速度が速く、実際に使ってみると、晴れた日なら朝から夜までの間に、ほぼ満充電できます。リン酸鉄を使用しているので、長寿命で安心感もあります。

妻が「これなら、複雑な設定をしなくても使える」と言ったとおり、初心者向けとしては最高峰だと思います。ただし、価格が高いのが難点。ですが、5年保証が付いているので、長期的には十分に価値があります。

おすすめ商品2:TO GO POWER 折り畳み式ソーラーパネル TSP-100M(100W)

TO GO POWER TSP-100M ソーラーパネル

価格:29,800円
レビュー評価:準備中

このパネルの最大の魅力は、「コスパの良さ」と「シンプルさ」です。100Wという容量は、短期旅行や、既にポータブル電源を持っている人にとって、最適なサイズなんですよね。

マグネットボタン付きという点も、実用的です。我が家が試したときは、ミニバンのルーフに簡単に固定でき、毎日の着脱がストレスになりませんでした。折り畳み時のサイズも、約55cm×25cmと、車内に保管しやすいサイズです。

ただし、100Wという容量なので、複数のデバイスを同時に充電するのは難しいかもしれません。スマートフォンと小型のポータブル電源を充電する程度なら十分ですが、ノートパソコンも使いたいなら、120W以上を検討してください。価格が安いので、複数枚購入して組み合わせるという選択肢もあります。

おすすめ商品3:TO GO POWER 折り畳み式ソーラーパネル TSP-120F(120W)

TO GO POWER TSP-120F ソーラーパネル

価格:38,800円
レビュー評価:準備中

このモデルは、TSP-100Mの上位版で、120Wの発電容量を備えています。「防災安全協会推奨」という認定も、安心感につながりますね。

120Wあれば、ノートパソコンとスマートフォンを同時に充電しても、余裕が出てきます。我が家の使用パターンに最も合致するのが、このモデルです。実際に、ブログ執筆用のパソコンを毎日使う私と、カメラを充電する妻の両方のニーズを満たすことができます。

薄型で軽量という点も、毎日の着脱がストレスにならないのが良いところです。また、急速充電に対応しているので、天気が急に悪くなったときも、短時間で効率的に充電できます。

価格は29,800円と38,800円の間、約9,000円の差があります。この差が、あなたにとって価値があるかどうかが、選択の分かれ目になると思います。長期旅行を計画している、または複数のデバイスを使うなら、120Wをおすすめします。

実際に使ってみた感想と選ぶときの注意点

季節や天候による発電量の変動

ここで、正直に失敗談をお話しします。最初、私たちは「ソーラーパネルがあれば、いつでも電源が確保できる」と考えていました。でも、実際に使ってみると、季節や天候の影響は想像以上に大きいんですよね。

特に印象的だったのは、秋から冬への季節の変わり目です。同じ120Wのパネルでも、9月の晴れた日と12月の晴れた日では、発電量が30~40%も違うんです。これは、太陽の角度が変わるためです。冬は太陽が低い位置にあるので、どうしても発電効率が落ちてしまいます。

雨の日はどうか。もちろん、発電量は極端に減ります。曇りの日でも、晴れた日の20~30%程度しか発電できません。我が家が長野県の高原で3日間連続で雨に降られたとき、ソーラーパネルはほぼ役に立たず、ポータブル電源の充電が徐々に減っていくのを見守るしかありませんでした。いやはや、無力感を感じましたね。

ただし、この経験から学んだのは、「ソーラーパネルは補助的な電源と考えるべき」ということです。メインの電源ではなく、あくまで天気が良い日に、ポータブル電源を充電するためのツールなんです。

ポータブル電源とのセット購入がおすすめな理由

ソーラーパネルだけを買っても、充電先がなければ意味がありません。つまり、ポータブル電源とのセット購入が、最も効率的なんですよね。

理由は、いくつかあります。

1. 相性の最適化
ソーラーパネルとポータブル電源が同じメーカーなら、充電速度や効率が最適化されています。EcoFlowのセットなら、110Wのパネルで512Whのバッテリーが、最速で充電できるように設計されているんです。

2. ケーブルの統一
別々に購入すると、接続用のケーブルやコネクタが合わないことがあります。セット購入なら、その心配がありません。

3. 初期投資の効率化
別々に購入するより、セット購入の方が、割引率が高いことが多いです。EcoFlowのセットなら、クーポン利用で52,250円という、かなり割安な価格になっています。

ただし、既にポータブル電源を持っている場合は、パネルだけの購入でいいでしょう。その場合、接続可能かどうかを事前に確認してください。

初心者が陥りやすい誤解

最後に、初心者が陥りやすい誤解について、3つお話しします。

誤解1:「W数が大きいほど、常に大量の電気が得られる」
これは違います。W数は「最大発電量」であり、実際には季節、時間帯、天候によって大きく変動します。表示されたW数の60~70%程度が、実際の平均値だと考えておきましょう。

誤解2:「ソーラーパネルだけで、すべての電力需要を賄える」
これも違います。特に曇りの日や冬は、発電量が大幅に低下します。ソーラーパネルは、あくまで補助的な電源です。ポータブル電源とのセット使用が前提です。

誤解3:「一度買ったら、ずっと使える」
ソーラーパネルは、紫外線や風雨にさらされるので、徐々に劣化します。5~10年で、発電効率が10~20%低下することもあります。定期的なメンテナンスと、将来的な買い替えを想定しておきましょう。

我が家の場合、2年使ったTSP-100Mは、最初の頃より発電量が少し低下しているような気がします。ただし、まだ実用的なレベルなので、買い替えは考えていません。ですが、5年後には、新しいモデルへの乗り換えを検討しているんですよね。

まとめ

ソーラーパネルは、車中泊の自由度を大きく高めてくれるツールです。ただし、万能ではなく、季節や天候の影響を受けることを理解した上で、選ぶ必要があります。

我が家のおすすめは、初心者なら「EcoFlow RIVER 2 Max セット」、すでにポータブル電源がある人なら「TO GO POWER TSP-120F」です。短期旅行や予算が限られている場合は、「TSP-100M」でも十分です。

大事なのは、あなたの旅のスタイル、使う電気製品、旅の期間を正確に把握することです。その上で、最適なW数のパネルを選べば、きっと素晴らしい車中泊ライフが待っています。

バックパッカー時代に世界中を旅した私たちですが、日本の車中泊は、それ以上に自由で、それ以上に豊かな経験ができます。ソーラーパネルを相棒に、思う存分、日本を旅してください。

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