妻と一緒に神奈川県での車中泊を始めたのは、2年前の秋のこと。バックパッカー時代の旅への想いと、子どもたちが独立した今だからこそ味わえる自由な時間を組み合わせたいという思いからでした。首都圏からのアクセスの良さと、意外と充実した車中泊スポットの多さに驚き、今では月に2~3回のペースで神奈川を訪れています。この記事では、実際に泊まった経験から、本当に快適だったスポットと、そこで学んだ失敗や工夫についてお話しします。
神奈川の車中泊事情:意外と選択肢が多い理由
都市部だからこそ充実した施設環境
神奈川県は東京に隣接しながらも、実は車中泊に適したスポットが想像以上に多いんですよね。都市部だからこそ、24時間営業のコンビニやパーキングが充実していますし、トイレや給水施設も比較的アクセスしやすいのが魅力です。
妻は当初、「神奈川って都会じゃない。車中泊なんて難しいんじゃ?」と懐疑的でしたが、実際に訪れてみると、横浜や鎌倉といった観光地周辺にも、24時間営業のパーキングが複数存在することに驚いていました。さらに、キャンプ場併設の駐車場では、トイレの清潔さや給水設備の充実度が予想をはるかに上回っていたんです。
特に神奈川県西部の丹沢山麓や箱根周辺では、自然に囲まれながらも、最低限の設備が整った場所が点在しています。これは、観光地として人気が高い一方で、訪問者のニーズに応えるために施設が整備されているからなんだと思います。
海と山、両方の魅力がある立地
神奈川県の最大の特徴は、海と山の両方を楽しめることです。江の島や真鶴といった海岸線のスポットでは、朝日や夕焼けを眺めながらの車中泊が可能ですし、一方で丹沢山麓や箱根では、緑に囲まれた静寂の中での睡眠が得られます。
我が家のミニバンは、天井に小さな開口部があるため、海沿いのスポットでは潮風を感じながら眠れます。一方、山麓のスポットでは、朝靄に包まれた風景を目覚めと同時に楽しめるんですよね。この多様性が、神奈川での車中泊を飽きさせない理由だと感じています。
実際、バックパッカー時代は、1ヶ月同じ場所に留まることもありましたが、今は1泊~3泊の短期滞在で、異なる環境を体験する喜びを感じています。神奈川県はそうした「短期での多様な体験」を提供してくれる、まさに理想的なエリアなんです。
神奈川で実際に泊まったおすすめスポット7選
1. 箱根芦ノ湖周辺の無料駐車場
箱根への初めての車中泊は、正直なところ大失敗に終わりました。いやはや、驚きました。
芦ノ湖の北岸にある「箱根園」という施設の駐車場に停めたのですが、夜間の駐車禁止時間(22:00~6:00)に気づかず、夜中に警備員さんに起こされてしまったんです。その時の妻の顔といったら……。「事前に確認しましょう」という当たり前のことを、つい忘れてしまったわけです。
その後、正しい情報を収集した結果、芦ノ湖周辺には複数の無料駐車場があることを知りました。特に「箱根町立芦ノ湖畔公園駐車場」は、24時間利用可能で、トイレも完備されています。料金は無料で、駐車可能台数は約50台。夜間の静寂度も高く、朝焼けを眺めるには最高のロケーションです。
ここでの失敗から学んだのは、「無料だからこそ、ルールが厳しいことがある」という点。事前に駐車場の管理者に確認することの重要性を痛感しました。
2. 真鶴半島の海岸線スポット
真鶴半島は、神奈川県の中でも特に美しい海岸線を持つエリアです。ここでの車中泊は、本当に忘れられない経験になりました。
「真鶴半島公園」の駐車場は、24時間開放されており、料金は無料。駐車台数は約30台で、トイレと簡易的な給水施設があります。最大の魅力は、駐車場からわずか100メートル先に、透き通った海が広がっていることです。
我が家が訪れたのは、5月の連休明けの平日。駐車場には5台ほどの車しかいませんでした。妻と一緒に、朝5時に起床して、浜辺に下りていくと、まさに朝日が海面を金色に染めている光景が目に入りました。その瞬間、「これだ。これが車中泊の醍醐味だ」と感じたんです。
ただし、注意点として、この駐車場は夏場(7月~8月)の海水浴シーズンは、昼間の駐車が有料になります(500円/日)。また、夜間は街灯が少なく、懐中電灯が必須です。我が家は初回訪問時、懐中電灯を忘れてしまい、トイレへの往路で妻に手を引かれる羽目になりました。
3. 丹沢山麓のキャンプ場併設駐車場
丹沢山麓にある「ヤビツ峠キャンプ場」は、キャンプ場併設の駐車場として、車中泊に最適なスポットです。
料金は1泊1,000円~1,500円で、駐車台数は約20台。設備としては、トイレ(洋式・和式混在)、給水施設、簡易的なシャワー設備があります。管理者が常駐しているため、夜間の安心感が高いのが特徴です。
我が家が訪れたのは、秋の紅葉シーズン(10月中旬)。標高が約800メートルあるため、平地よりも5℃ほど気温が低く、夜間の快適さが段違いでした。朝6時に起床して、周辺をハイキングしたのですが、その時の空気の清々しさといったら、言葉では表現しきれません。
ただし、このキャンプ場は予約が必須です。特に紅葉シーズンや連休は、2週間前から満室になることもあります。また、夜間の気温が低いため、寝袋や毛布の準備は必ず行うべきです。我が家の初回訪問時は、秋だからと油断して、薄い毛布だけで寝てしまい、夜中に寒さで目覚めてしまいました。
4. 江の島周辺の24時間営業パーキング
江の島は、神奈川県の中でも最も観光客が多いエリアの一つです。そのため、車中泊スポットとしては、正直なところ「選びにくい」というのが本音でした。しかし、事前調査の結果、24時間営業のパーキングが複数存在することを発見したんです。
「江の島パーキング」という民間運営のパーキングは、24時間営業で、料金は1時間200円、1日最大1,500円です。駐車台数は約200台と、神奈川県内では最大規模。トイレは24時間利用可能で、清潔度も高いです。
このパーキングの最大の利点は、江の島の入口まで徒歩5分という立地です。つまり、昼間に江の島を観光して、夜間に戻ってきて車中泊することが可能なんです。妻は大喜びで、「これなら観光と車中泊を両立できるじゃない」と言っていました。
ただし、夏場(7月~8月)の海水浴シーズンは、駐車場が満車になることが頻繁にあります。また、周辺は観光客が多く、夜間でも人通りが絶えません。そのため、「静寂を求める車中泊」を望む方には、あまりおすすめできないスポットです。
5. 道志川沿いの車中泊スポット
道志川は、神奈川県と山梨県の境を流れる川で、その沿線には複数の車中泊スポットが存在します。特に「道志川キャンプ場」周辺は、車中泊愛好家の間では「隠れた名スポット」として知られているんですよね。
「道志川キャンプ場」は、料金1泊1,200円で、駐車台数は約15台。設備としては、トイレ(水洗式)、給水施設、簡易的なシャワーがあります。何より素晴らしいのは、川の流れる音を聞きながら眠れることです。
我が家が訪れたのは、6月の初夏。気温は25℃前後で、湿度も適度でした。夜間、妻と一緒に川沿いを散歩していると、蛍が飛んでいるのを目撃したんです。その瞬間、「バックパッカー時代に感じた、自然との一体感がここにある」と感じました。
ただし、注意点として、この周辺は夜間の気温が低下しやすく、初夏でも薄手の長袖が必要です。また、川沿いということで、蚊や小さな虫が多いため、防虫対策は必須です。我が家の初回訪問時は、防虫スプレーを忘れてしまい、妻が蚊に刺されて、翌日は腕が痒くて大変だったんです。
6. 秦野市内のコンビニ駐車場活用法
秦野市は、神奈川県の内陸部に位置し、観光地としての知名度は高くありません。しかし、実は車中泊に適した環境が整っているんですよね。特に、コンビニの駐車場を活用する方法は、初心者にとって非常に実用的です。
秦野市内には、複数のコンビニ(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン)があり、ほぼ全てが24時間営業です。駐車台数は店舗によって異なりますが、平均して8~15台程度。トイレは24時間利用可能で、清潔度も高いです。
コンビニ駐車場での車中泊は、「ルール」を守ることが最重要です。具体的には、(1)店舗の営業時間中に、必ず何か購入する、(2)駐車場内で調理や洗濯などの行為をしない、(3)夜間の騒音を出さない、といった点です。我が家は、夜間に小型の扇風機を使用していますが、音量が小さいため、周囲に迷惑をかけていません。
秦野市内でのコンビニ駐車場での車中泊は、特に「初めての車中泊」を試す方にとって、非常に有効な選択肢だと感じています。なぜなら、トイレや給水などの基本的な設備が整っており、夜間の安心感が高いからです。
7. 横須賀の海沿いビュースポット
横須賀市の海沿いには、複数の駐車場があり、その中でも「横須賀美術館前駐車場」は、24時間利用可能な穴場スポットです。
料金は1時間200円で、1日最大1,000円。駐車台数は約80台で、トイレは24時間利用可能です。最大の魅力は、駐車場からの眺望。相模湾を一望でき、晴れた日には房総半島まで見えるんです。
我が家が訪れたのは、冬の晴れた日(2月)。気温は8℃と低かったのですが、日中は日差しが強く、車内は暖かでした。夕方には、富士山がうっすらと見える光景を目撃し、妻も「こんなに美しい景色が、神奈川にあるんだ」と感動していました。
ただし、冬場の車中泊は、結露対策が必須です。我が家は、小型の除湿機を用いて対策していますが、初回訪問時は対策を忘れてしまい、朝方に窓が結露で曇ってしまいました。この経験から、季節に応じた装備の重要性を痛感したんです。
神奈川で車中泊する際の注意点と失敗談
観光地は夜間駐車禁止が厳しい
神奈川県の観光地周辺は、夜間駐車禁止の規制が非常に厳しいんですよね。これは、我が家の失敗談でも触れた「箱根芦ノ湖の件」に象徴されています。
観光地の駐車場は、昼間の観光客のためのものであり、夜間の車中泊を想定していないケースが大多数です。そのため、「無料だから大丈夫」という安易な判断は、極めて危険なんです。
我が家が学んだルールとしては、(1)駐車場の看板や案内板を必ず確認する、(2)管理者に直接問い合わせる(可能な場合)、(3)事前にインターネットで情報を調べる、といった点が挙げられます。特に、24時間営業のパーキングや、キャンプ場併設の駐車場など、「明確に夜間駐車が許可されている場所」を選ぶことが、最も安全な方法だと感じています。
夏場の熱中症対策が必須
神奈川県の夏場(7月~8月)は、気温が30℃を超えることが頻繁にあります。車内は、この気温をさらに上回り、場合によっては50℃を超えることもあるんです。
我が家は、初めての夏の車中泊で、大失敗を経験しました。7月の中旬、江の島周辺での車中泊を計画したのですが、夜間でも気温が28℃を超えており、車内はまさに「蒸し風呂」状態でした。妻は、「こんなの、寝られたもんじゃない」と、夜中に何度も起床してしまったんです。
その後、我が家が採用した対策としては、(1)小型の扇風機を複数台用意する、(2)網戸を取り付けて、通風を確保する、(3)車内に簡易的なエアコン(ポータブルクーラー)を導入する、といった点が挙げられます。特に、小型の扇風機は、電力消費が少なく、ポータブル電源での運用が可能なため、非常に実用的です。
また、熱中症対策としては、(1)十分な水分補給、(2)塩分補給、(3)睡眠時間の確保、といった点も重要です。我が家は、夜間に麦茶やスポーツドリンクを用意し、こまめに水分補給を行うようにしています。
地元ルールを必ず確認すること
神奈川県内の各市町村には、独自の駐車禁止ルールや、車中泊に関する規制が存在することがあります。これを事前に確認しないと、思わぬトラブルに巻き込まれることがあるんです。
例えば、横浜市内の一部の駐車場では、「夜間駐車禁止」という看板が掲げられていることがあります。また、鎌倉市内では、「観光客の駐車場であり、宿泊目的での利用は禁止」という規制があることもあります。
我が家が採用している方法としては、(1)事前にインターネットで情報を調べる、(2)駐車場の管理者に直接問い合わせる、(3)地元の観光協会に相談する、といった点が挙げられます。特に、初めて訪れるエリアでの車中泊は、「面倒だから」と事前確認を省くのではなく、必ず確認を行うべきです。
バックパッカー時代の経験から、「地元のルールを尊重することが、旅の質を高める」ということを学びました。神奈川での車中泊も、この原則は変わらないんです。
神奈川での車中泊を快適にする工夫とアイテム
網戸と小型扇風機で通風確保
神奈川での車中泊を快適にするための、最重要アイテムは「網戸」と「小型扇風機」だと、我が家は確信しています。
我が家のミニバンには、純正の網戸が装備されていなかったため、市販の網戸(価格:2,000円~3,000円)を取り付けました。これにより、夜間に窓を開けても、蚊などの虫が車内に侵入することなく、自然な通風が得られるようになったんです。
さらに、小型の扇風機(12V車用、価格:1,500円~2,500円)を導入することで、通風がさらに改善されました。特に、夏場の夜間において、この組み合わせは非常に有効です。我が家は、扇風機を2台用意し、一つは前方、もう一つは後方に配置することで、車内全体の空気循環を実現しています。
これらのアイテムの電力は、ポータブル電源(容量:500Wh程度)から供給しており、一晩の使用で電力消費は約10~15%程度に留まっています。
ポータブル電源の容量選び
ポータブル電源は、神奈川での車中泊において、非常に重要な役割を果たします。しかし、容量選びを誤ると、せっかくの快適な環境が台無しになってしまうんですよね。
我が家が最初に購入したポータブル電源は、容量が300Whで、価格は約30,000円でした。しかし、実際に使用してみると、小型の扇風機と照明を同時に使用すると、わずか3~4時間で電力が枯渇してしまったんです。その後、容量が1,000Whのポータブル電源(価格:約80,000円)に買い替えたところ、一晩の使用でも電力に余裕が生まれ、朝方に充電する必要がなくなりました。
我が家の経験から、神奈川での車中泊に必要なポータブル電源の容量は、最低でも500Wh、理想としては1,000Wh程度だと考えています。これにより、扇風機、照明、携帯電話の充電、簡易的なホットプレート(朝食調理用)など、複数のアイテムを同時に使用することが可能になります。
また、ポータブル電源の充電方法としては、(1)自動車のシガーソケットから充電する、(2)家庭用コンセントから充電する、(3)ソーラーパネルから充電する、といった複数の方法があります。我が家は、帰宅時に家庭用コンセントから充電し、次の旅行に備えています。
防虫対策グッズの重要性
神奈川県の自然豊かなエリアでの車中泊は、蚊やその他の虫との戦いでもあります。これを甘く見ると、快適な睡眠が得られなくなってしまうんです。
我が家が採用している防虫対策としては、(1)蚊取り線香(車内用の小型タイプ、価格:500円~1,000円)、(2)防虫スプレー(価格:1,000円~2,000円)、(3)網戸(前述)、といった複数の層からなる対策です。
特に、蚊取り線香は、効果が確実で、使用が簡単なため、我が家の必須アイテムとなっています。ただし、使用時には必ず換気を行い、車内に煙が溜まらないようにすることが重要です。
また、防虫スプレーは、就寝前に車外周辺に噴霧することで、虫の侵入を事前に防ぐことができます。我が家は、特に道志川沿いでの車中泊時に、このスプレーを重宝しています。
バックパッカー時代、東南アジアでの経験から、「虫対策の甘さは、旅の質を大きく低下させる」ということを学びました。神奈川での車中泊も、この原則は変わらないんです。
まとめ
神奈川県での車中泊は、都市部のアクセスの良さと、自然の豊かさを両立させた、非常に魅力的な選択肢です。箱根の無料駐車場から真鶴の海岸線、丹沢の山麓まで、多様なスポットが存在し、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。
しかし、快適で安全な車中泊を実現するためには、事前の情報確認、地元ルールの尊重、そして適切な装備の準備が不可欠です。我が家の失敗談からも明らかなように、「大丈夫だろう」という安易な判断は、思わぬトラブルを招きます。
妻と一緒に神奈川を巡る中で、バックパッカー時代とは異なる、新しい旅の形を発見することができました。それは、「ゆっくりと、同じ人と、同じ場所を何度も訪れる喜び」です。神奈川は、そうした旅のスタイルを実現するために、最適なエリアだと確信しています。これから車中泊を始めようとする皆さんも、ぜひ神奈川でのスポットを訪れ、自分たちにとって最高の「移動する家」の時間を見つけてみてください。

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