ルーフテントで車中泊は快適になる?実際に使ってみた感想と選び方のコツ

妻と二人で日本中を旅して3年目。これまで、ミニバンの中にマットを敷いて寝るという、いわば「シンプル車中泊」を続けてきました。でも正直なところ、雨の日の湿度対策や、夜間の視線が気になることもありました。そんな折、友人から「ルーフテントなら快適だよ」と勧められたんです。最初は「本当に必要なのか」と懐疑的でしたが、実際に試してみると、想像以上に車中泊の質が変わりました。今回は、ルーフテント導入を検討している方に向けて、実体験に基づいた選び方とおすすめ商品をご紹介します。

ルーフテントとは?車中泊初心者が知るべき基礎知識

ルーフテントという言葉を聞くと、「屋根の上にテントを立てるのか」と想像される方も多いでしょう。実はそれで間違いではないのですが、もう少し正確に説明すると、車の屋根に取り付けるテント、あるいは車の側面や後部に設営するサイドテント・タープのことを指します。

従来の車中泊では、車の内部にマットレスを敷いて寝るスタイルが一般的です。我が家のミニバンも、リアシートを倒してマットを敷いて、そこで寝ていました。しかし、ルーフテントを導入すると、寝床が車の外に広がり、より広々とした空間で休むことができるんです。

従来の車中泊との違い

従来の車中泊の最大の課題は、やはり「狭さ」と「湿度」です。私たちのミニバンは十分な広さがあるとはいえ、完全に横になるには若干の工夫が必要でした。また、雨の夜は窓が曇りやすく、通気性を確保するのに悩まされることも多かったんですよね。

一方、ルーフテントやサイドテントを使えば、車内とは別の空間で寝られます。つまり、通気性が格段に向上し、湿度管理も容易になります。さらに、テント内は車内よりもプライベート感があり、周囲からの視線を遮ることができるのも大きなメリットです。

ルーフテントのメリット・デメリット

メリットとしては、まず「快適性の向上」が挙げられます。広い寝床、通気性の確保、プライベート空間の獲得——これらすべてが、車中泊の質を大幅に高めます。また、テント内で着替えたり、ちょっとした作業をしたりするのも容易です。

次に「汎用性」です。ルーフテントやサイドテントは、キャンプ場での使用も想定されているものが多く、車中泊以外の用途にも使えます。我が家でも、オートキャンプ場で追加のシェルターとして活用しています。

一方、デメリットも存在します。最大の課題は「セットアップの手間」です。毎晩、テントを広げたり、たたんだりする必要があります。正直なところ、最初は結構な手間だなと感じました。また、風の強い日は不安定になることもあり、設営場所の選定が重要になります。

さらに、車の重心が高くなるため、走行時の安定性が若干低下することも念頭に置いておく必要があります。特に高速道路での横風には注意が必要ですね。

ルーフテント選びで失敗しないためのポイント

では、ルーフテントやサイドテントを選ぶ際、何に注意すべきなのでしょうか。私たちも選定時に失敗を経験しているので、その教訓を踏まえてお話しします。

車のサイズと耐荷重を必ず確認する

これは本当に重要です。我が家のミニバンは十分な耐荷重を持っていると思い込んでいたのですが、実際に確認してみると、想定より低かったんです。いやはや、驚きました。

ルーフテントやサイドテントの重さは、製品によって異なりますが、数十キログラムあるものも珍しくありません。テント本体だけでなく、マットレスや寝具を含めた総重量が、車の耐荷重を超えないことを確認することが絶対条件です。

車の取扱説明書には、屋根の最大積載量が記載されています。必ず確認してから購入しましょう。また、ディーラーに相談するのも一つの手です。

設営の手軽さで選ぶ(ワンタッチ式がおすすめ)

ルーフテントの中には、ワンタッチで展開できるタイプと、複数のステップが必要なタイプがあります。毎日のセットアップを考えると、ワンタッチ式は本当に便利です。

我が家も最初は「どのタイプでもいいか」と思っていたのですが、実際に使ってみると、設営の手軽さが続けるかどうかを左右することに気づきました。特に疲れている日や、天気が悪い日は、手軽さが何より大切なんです。

防水性と耐久性をチェック

車中泊は、雨の中で使用することも多いでしょう。防水性は絶対に妥協してはいけません。製品のスペック表には、耐水圧が記載されていることが多いので、確認しましょう。一般的には、1,500mm以上あれば安心とされています。

また、長期間の使用を考えると、耐久性も重要です。UV対策がされているか、素材の質感はどうか、フレームはしっかりしているか——こうした細かい点も、レビューを参考にしながら確認することをお勧めします。

車中泊に最適なテント・タープ商品3選

それでは、実際に我が家で試したり、リサーチしたりして、本当におすすめできる商品を3つご紹介します。

おすすめ商品1:FIELDOOR カーサイドタープ

FIELDOOR カーサイドタープ

価格:8,910円 | レビュー評価:4.36/5.0(42件)

このFIELDOORのカーサイドタープは、楽天で1位の評価を獲得している商品です。230cm×280cmのサイズで、我が家のミニバンにもぴったり合いました。ワンタッチ式なので、セットアップは本当に簡単。吸盤で車に取り付けるため、穴を開ける必要がないのも気に入っています。

実際に使ってみて感じたのは、UVカット機能の優秀さです。真夏の日中、このタープの下にいると、体感温度が5℃以上低く感じられます。また、高耐水性なので、雨の日も安心。妻も「これなら毎日使いたい」とのことで、我が家の車中泊の必須アイテムになりました。1年保証付きというのも、購入時の安心感につながります。

おすすめ商品2:車用サイドオーニングテント(ツバメストア)

車用サイドオーニングテント

価格:20,680円 | レビュー評価:新商品のため評価未定

こちらはツバメストアの車用サイドオーニングテントです。価格はやや高めですが、その分、機能性が充実しています。超大型の天幕で、複数人での使用を想定した設計になっており、車のバックドアやテールゲートに連結できるのが特徴です。

防水・防蚊機能も備えており、虫が気になる季節でも安心して使用できます。我が家では、この製品をオートキャンプ場で試す機会に恵まれました。設営は若干手間がかかりますが、一度広げてしまえば、かなり快適なリビングスペースが出現するんです。夫婦でくつろぐなら、このくらいの大きさがあると、本当に居心地が良いですね。

おすすめ商品3:カーマット フロアマット(レジーナ)

カーマット フロアマット

価格:3,980円 | レビュー評価:4.0/5.0(1件)

こちらはレジーナのカーマット・フロアマットです。一見すると、ルーフテントとは関係ないように思えるかもしれませんが、車中泊の快適性を高める上で、実は重要な役割を果たします。

ルーフテント内の床面は、意外と湿度が溜まりやすいんです。このフロアマットを敷くことで、テント内の湿気を吸収し、カビの発生を防ぐことができます。約120cm×約75cmのサイズで、我が家のテント内にぴったり収まります。6色展開なので、テントの色に合わせて選べるのも嬉しい点。国産品で耐久性も高く、何度も洗って使用できます。価格も手頃なので、ルーフテント購入時に一緒に揃えておくことを強くお勧めします。

実際にルーフテントで車中泊してみた体験談

では、我が家がルーフテントを導入してから経験したことを、率直にお話しします。

セットアップで思わぬ手間がかかった話

ルーフテント導入初日、我々は意気消沈してしまいました。というのも、セットアップが想定より遥かに複雑だったからです。

「ワンタッチで簡単」という謳い文句を信じていたのですが、実際には、吸盤の位置を調整したり、テント内のポールを立てたり、ロープを張ったり……と、多くの手順が必要でした。最初は1時間近くかかってしまったんです。妻も「毎日これをやるのか」と、若干うんざりした表情をしていました。

しかし、2回目、3回目と繰り返すうちに、コツを掴んできました。今では、セットアップに15分程度あれば十分です。つまり、最初の数回は我慢強く取り組む必要があるということですね。失敗を恐れず、試行錯誤することの大切さを改めて感じました。

妻と一緒に試してみて気づいたこと

ルーフテント導入後、妻が指摘してくれたことがありました。「テント内の通気性は確かに良いけど、外の音がすごく聞こえる」ということです。

従来の車中泊では、車内という密閉空間にいるため、外の音はそこまで気になりませんでした。しかし、テント内だと、雨音や風音、時には近くの車の音まで聞こえてしまうんです。最初は落ち着きませんでしたが、慣れてくると、むしろ自然と一体化している感覚が心地よくなりました。

また、妻が「トイレに行きたい時、わざわざテントから出て、車を経由して移動するのが面倒」と指摘してくれたことも、大きな気づきでした。確かに、従来の車中泊なら、ベッドから直接車内に移動できたのに、テント使用時は一手間増えるんです。このため、夜間のトイレ対策として、テント内に簡易トイレを置くことを検討するようになりました。

こうした細かい工夫が、ルーフテント生活をより快適にしていくんだなと感じています。

ルーフテント車中泊を快適にするコツ

ルーフテントを導入したら、さらに快適にするための工夫があります。我が家が実践していることをご紹介します。

通気性を確保する工夫

テント内の通気性を確保することは、カビ防止と快適性向上の両面で重要です。我が家では、以下の工夫をしています。

まず、テント内に小型の扇風機を置いています。バッテリー駆動式のもので、寝ている間も微風が流れるようにしています。これにより、湿度が大幅に低下しました。

次に、テントの通気口を活用しています。多くのルーフテントには、通気口が複数ついています。これらを全開にすることで、空気の循環が促進されます。

さらに、寝具の選定も重要です。通気性の高い素材を選ぶことで、体から発散される湿気を効率よく排出できます。

周辺施設の下見が重要

ルーフテントで快適に過ごすには、設営場所の選定が非常に重要です。我が家では、必ず事前に周辺施設を確認するようにしています。

例えば、トイレの位置。夜間に使用する可能性があるので、テントから近い場所にあるか確認します。また、水道の位置も重要です。朝食の準備や、顔を洗う際に便利だからです。

さらに、風通しの良さも確認します。風が強い場所では、テントが不安定になる可能性があります。可能であれば、風よけになる木立や建物の近くを選ぶことをお勧めします。

我が家は、全国の道の駅を利用することが多いのですが、事前にGoogleマップで施設の配置を確認してから訪問するようにしています。これにより、到着後のトラブルが大幅に減少しました。

また、季節による変化も念頭に置いています。春先は花粉が多い時期なので、なるべく人里離れた場所を選びます。夏は日中の気温が高くなるため、日中は日差しが当たらない場所を選ぶようにしています。秋は虫が多くなる傾向があるので、防蚊対策を強化します。冬は冷え込みが厳しいため、保温性の高いテントを選ぶか、テント内にヒーターを置くなどの工夫が必要です。

ルーフテント導入による生活の変化

ルーフテントを導入してから、我が家の車中泊ライフは大きく変わりました。

最も大きな変化は、旅の質です。従来の車中泊では、寝るだけという感覚でしたが、ルーフテント導入後は、「テント内でくつろぐ」という新しい楽しみが生まれました。朝日を浴びながら目覚める体験、星空を眺めながら眠りに落ちる体験——こうした自然との一体感が、旅をより豊かにしてくれています。

また、妻との関係性も変わりました。従来の車中泊では、限られた空間で過ごすため、時には息苦しさを感じることもありました。しかし、テント内という比較的広い空間を共有することで、コミュニケーションの質が向上したように感じます。

さらに、体の疲れの取れ方が明らかに改善されました。通気性の良さと、広々とした寝床のおかげで、睡眠の質が向上したのだと思います。長距離運転の翌日でも、スッキリと目覚められるようになりました。

ルーフテント導入時の注意点

最後に、ルーフテント導入時に注意すべき点をまとめておきます。

安全性の確保:ルーフテント設営時は、必ず平坦な場所を選びましょう。傾いた場所に設営すると、テント内で転がる危険性があります。

マナーの遵守:ルーフテントは目立つため、設営場所によっては周囲の迷惑になる可能性があります。必ず許可を得られる場所で使用してください。

天候チェック:強風や大雨が予報されている場合は、テント使用を避けるか、より安定した場所を選ぶようにしましょう。

定期的なメンテナンス:テントは定期的に清掃し、防水スプレーを塗り直すなどのメンテナンスが必要です。

まとめ

ルーフテントは、確かに初期投資が必要で、セットアップにも手間がかかります。しかし、それらの手間を補って余りある快適性と、旅の質の向上をもたらしてくれます。

我が家も、最初は「本当に必要なのか」と疑問に思っていました。しかし、実際に使ってみると、その価値を痛感しました。特に、夫婦で長期間の旅をする計画がある方には、強くお勧めしたい選択肢です。

ルーフテント選びの際は、今回ご紹介したポイントを参考にしながら、自分たちのライフスタイルに合った製品を選んでください。そして、導入後は、今回ご紹介した工夫を実践しながら、快適な車中泊ライフを楽しんでいただきたいと思います。

これからも、妻と一緒に日本中を旅して、新しい発見や出会いを大切にしていきたいと考えています。皆さんも、ルーフテントを活用して、素晴らしい車中泊体験をされることを願っています。

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