北海道の車中泊は、本州とはルールが違います。
まず距離。稚内から函館まで約600km、東京から大阪より遠い。「今日は200km走る」が北海道では普通の一日です。次にスケール。道の駅の数は全国最多の130ヶ所超。選択肢が多すぎて、初めての北海道車中泊では「どこに泊まればいいかわからない」が最初の壁になります。
この記事では、北海道をエリアに分けて、車中泊に使える道の駅の選び方を整理します。
まず知っておくべきこと
季節は6月〜9月が車中泊のベストシーズン。 北海道の夏は涼しく、本州の猛暑から逃げてくる車中泊旅行者が毎年大勢います。7〜8月でも夜は15〜20℃まで下がり、換気扇だけで快適に眠れます。
10月以降は上級者向け。 峠は早ければ10月に初雪。11月〜4月は多くの道の駅が冬季閉鎖または営業時間短縮になります。冬の北海道車中泊はFFヒーターや冬用装備が前提で、初心者にはすすめません。
ガソリンの残量に常に注意。 次のガソリンスタンドまで100km以上ということが実際にあります。半分を切ったら給油する習慣を。
温泉は至るところにある。 北海道は温泉天国で、道の駅に温泉が併設されている場所も多い。入浴に困ることはまずありません。
道央(札幌・旭川方面)
新千歳空港でレンタカーを借りてスタートするなら、最初の一泊は道央が自然な流れです。
道の駅 サーモンパーク千歳は空港から近い大型駅。道の駅 マオイの丘公園(長沼町)は札幌から1時間で、丘陵地の夜景と朝の雲海が魅力。旭川方面なら道の駅 あさひかわが拠点になり、旭山動物園への前泊にも使えます。
温泉併設で評判が高いのは道の駅 つるぬま(浦臼町、うらうす温泉隣接、大人450円)。
道東(知床・阿寒・十勝)
北海道車中泊のハイライトは道東にあります。
道の駅 うとろ・シリエトクは知床の玄関口。知床五湖やカムイワッカ湯の滝への拠点として、夏のシーズンは車中泊の車で賑わいます。
道の駅 パパスランドさっつる(清里町)は、温泉併設の道の駅として車中泊旅行家から「北海道の道の駅で最も泊まりやすい」と評される場所。斜里岳を望む静かな環境で、温泉の湯質も評判です。
十勝エリアでは道の駅 しほろ温泉プラザ緑風が温泉併設の定番。しほろ牛のすき焼き定食も名物です(リニューアル工事の場合あり、要確認)。
道北(稚内・富良野)
日本最北端を目指すなら、道の駅を繋いで北上する旅になります。
富良野・美瑛エリアは夏の観光シーズンに混み合いますが、少し離れた道の駅なら夜は静かに泊まれます。稚内方面は道の駅の間隔が広がるので、ガソリンと食料の事前確保を忘れずに。
道南(函館・ニセコ)
函館から入る場合、道の駅 なないろ・ななえ(七飯町)が最初の拠点候補。大沼公園に近い立地です。ニセコ方面は夏のアウトドアと冬のスキーで通年人気がありますが、冬の車中泊は積雪と路面凍結を覚悟の上で。
北海道車中泊の黄金ルール
1日の走行距離は200km以内に抑える。 300km走ると運転だけで疲弊します。「毎日200km、5日で1,000km」くらいのペースで道東を一周するのが、初めての北海道車中泊では無理のない計画です。
道の駅は「ぎりぎりまで走って着いたところ」ではなく「16時に着ける場所」で選ぶ。 北海道の道の駅は売店の閉店が早い。17時には閉まる駅が多く、温泉も20〜21時が最終受付。余裕を持った到着が、夜の満足度を決めます。
野生動物に注意。 特に夕方〜早朝のエゾシカとの衝突事故は深刻です。夜間の郊外走行は速度を落とし、道路脇の光る目に注意してください。
北海道は、車中泊のために存在するような土地です。広すぎて全部は回れない。だからこそ、また来たくなる。最初の一周で全部を見ようとせず、「次に来たとき用」の楽しみを残しておく。それが北海道の車中泊の正しい旅の仕方です。



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