国道1号の日坂バイパスを走っていると、緑の深い山あいに大きな道の駅が見えてきます。全国屈指のお茶の産地、掛川。この駅の特徴を一言でいえば、「24時間営業のセブンイレブンが施設内にある道の駅」です。車中泊をする人間にとって、深夜にコンビニまで車を動かさずに済むという安心感は、それだけで泊まる理由になります。
ただし駐車場は3ヶ所に分かれていて、どこに停めるかで夜の静けさがまるで違います。この記事では、到着から翌朝まで一晩の流れに沿って、快適に泊まるための動き方を案内します。
道の駅 掛川とは?30秒で理解する
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 静岡県掛川市八坂882-1(国道1号日坂バイパス沿い) |
| 電話 | 0537-27-2600 |
| 営業時間 | 直売所 9:00〜17:00/レストラン(うまい処)8:00〜19:00/セブンイレブン 24時間/休憩室 24時間 |
| 定休日 | 第2月曜日 |
| 駐車場 | 普通車222台・大型70台・特大5台・身障者6台、3ヶ所に分散、24時間無料 |
| 温泉 | 隣接なし。最寄りはつま恋リゾート「森林の湯」約15分 |
| 24時間トイレ | あり(ウォシュレット付き、男14基・女13基・多目的1基) |
| 車中泊適性 | ◯ 設備充実型の好スポット(メイン駐車場を選ぶこと) |
開駅は2004年。「枕草子」に「思いのままに願い事が叶う」と記された事任八幡宮の近くにあり、周辺は緑深い自然に包まれています。国道1号の幹線沿いでありながら、施設自体はバイパスから少し入った位置に建っているため、想像よりも落ち着いた環境です。大型長距離ドライバーにも支持されている駅で、休日は朝から混み合います。
行く前に決めておくこと
この駅の最大の強みは、何も決めてこなくても泊まれることです。セブンイレブンが24時間営業、休憩室も24時間開放。夕食を買いそびれても、深夜に喉が乾いても、施設内で完結します。
ただし一つだけ決めておくべきことがあります。入浴をどうするか。
この駅には温泉も足湯もシャワーもありません。最寄りの入浴施設はつま恋リゾート彩の郷「森林の湯」で、掛川ICから車5分、道の駅からは約15分。天然温泉で、露天風呂にお茶風呂まであり、お茶処の掛川らしい入浴体験ができます。日帰り料金は大人1,100円。営業は平日13:00〜23:00(最終入場22:30)、土・祝日は12:00から。22時半まで入れるので、時間的な余裕はあります。
もう少し本格的な山の温泉に浸かりたいなら、ならここの湯(道の駅から車30分)。源泉100%のナトリウム・塩化物温泉で、山あいの静けさのなか露天風呂に入れます。ただし30分走るので、この場合は入浴を先に済ませてから道の駅へ向かう動線が正解です。
定休日の確認を一つ。 この駅は第2月曜が休みです。セブンイレブンとトイレ・駐車場は動いていますが、直売所もレストランも閉まります。第2月曜に当たるなら、食事は到着前に済ませておいてください。
季節について。掛川は太平洋側の平地で、冬も雪の心配はほぼありません。夏は内陸よりは海風が入りますが、標高が低いので暑さ対策は必要です。
着いたら最初の10分|メイン駐車場のトイレ寄りに停める
駐車場は大きく3ヶ所に分かれています。そして、この駅の快適さはほぼここで決まります。
メイン駐車場(施設の正面側): トイレ・売店・セブンイレブンすべてに近く、車中泊ならここ一択。地面は全面舗装で平坦、傾斜はほぼゼロ。トイレまでの動線が最短で、夜中の行き来が楽です。
裏側駐車場(施設を挟んだ反対側): 国道1号に近い。車中泊のレビューサイトに「走り屋が多かった」「車の出入りと談笑で騒音があった」という報告が複数あります。ここには停めないでください。
道路向かいの駐車場: 大型車メインのエリア。歩道橋で施設と行き来できますが、トイレが遠く、トラックのアイドリングが近い。車中泊のメリットはありません。
メイン駐車場はトイレ棟と大型車の駐車エリアが物理的に離れているため、アイドリング音に悩まされにくい構造です。「大型車との距離があるのでエンジン音には悩まされない」という報告が、複数の車中泊ブログで一致しています。
停めたら、トイレと休憩室の位置を確認しておきましょう。24時間の休憩室は扉つきの屋内空間で、テーブルと椅子があります。夏の虫は少し気になるかもしれませんが、冬の避難場所としては貴重です。
暗くなる前に済ませること(〜17時)
寝床が決まったら、直売所が閉まる17時までが勝負です。
この駅の直売所は、規模も質も「わざわざ買いに行く価値がある」と評されるレベルです。お茶処の掛川らしく深蒸し掛川茶が主役ですが、それだけではありません。棚に並ぶ野菜は地元農家が生産者名と自宅電話番号を明記して出荷する、正真正銘の顔の見える品々です。トマト、ハニーキャロット、季節の果物——鮮度と価格のバランスに驚く人が多く、野菜目当てのリピーターが後を絶ちません。
食事処は3つあります。うまい処は羽釜で炊いたご飯とカフェテリア式のおかずが売り。仙の坊は地元栽培の遠州そばが名物で、そば通が足を運ぶ味。茶茶はちまんは地元のお母さんたちの手作り料理で、おでんや日替わり定食が食べられます。いずれも17時までに閉まるので、到着が遅れるなら優先順位をつけてください。
手作り工房では石窯で焼いた焼きたてパン、おはたき餅、地元のハム・ソーセージ、パウンドケーキが並びます。新鮮卵の大判焼きは、この駅の隠れた人気商品です。ジャージー牛乳のソフトクリームもぜひ。
すべて閉まったあとも、セブンイレブンが残ります。コーヒー、弁当、酒、おにぎり——深夜まで施設内で調達できる安心感は、この駅の最大の武器です。
夕方から夜|静かなメイン駐車場と、裏側の別世界
日が落ちると、この駅の3つの駐車場はそれぞれ別の顔を見せます。
裏側駐車場は国道1号のバイパスに面しているため、夜間もトラックの走行音が届きます。さらに、金曜・土曜の夜には改造車やバイクが集まるという報告が、別々の時期、別々の利用者から上がっています。ある車中泊ブログには「爆走するバイクの音が深夜に2回ほど鳴り響いた」と記録されています。裏側は車中泊には向きません。
一方、メイン駐車場は国道から一段離れた位置にあり、大型車エリアとも物理的に分かれています。「国道からも離れているため走行音もしない」という評価が、車中泊経験者から複数出ています。最初の10分でメインに停めた判断が、ここで活きてきます。
入浴をまだ済ませていないなら、つま恋の森林の湯は22時半まで入場できます。道の駅から15分の距離なので、夕食を食べてからでも十分間に合います。お茶風呂で体を温めて、道の駅に戻ってきて、そのまま寝袋へ。
トイレは24時間、ウォシュレット付きで男女合わせて28基。基数が多いだけでも安心感が違います。夜間も照明が点いていて、ゴミ箱は分別対応のものが駐車場横にあります。Wi-Fiも無料。セブンイレブンのATMも使えるので、現金が足りなくなっても困りません。
車中泊の夜は、足りないものがあると不安が膨らむものです。この駅は「足りないものがない」ことで不安を消してくれる場所です。
朝|深蒸し茶の里で、8時から始まる朝食
この駅の朝は早い。レストラン「うまい処」が8時から開きます。
羽釜で炊いたご飯と地元農産品のおかずを好きなだけ選ぶカフェテリア式の朝食は、コンビニ飯の翌朝を想像していた人にとって嬉しい裏切りです。直売所は9時からですが、朝の品出し直後が一番充実しています。トマトやイチゴ、茶葉を積み込んでから出発するなら、9時まで待つ価値があります。
朝のうちに発つなら、動線は茶畑と歴史の街です。掛川城まで車15分。東海の名城として知られる木造天守閣が復元されています。掛川花鳥園も車15分で、雨でも楽しめる全天候型のテーマパーク。道の駅のすぐ近くにある事任八幡宮は「願い事が何でも叶う」と枕草子に記された古社で、朝の参拝には静謐な空気が流れています。
東名高速の掛川ICが近いので、東西どちらへ向かうにもアクセスは良好です。浜松方面なら浜名湖まで50分、静岡方面なら焼津まで40分。東海道の旅の中継点として、この駅は立地も設備も申し分ありません。
ここが合わないなら
正直に書きます。
温泉に歩いて行きたい人。 この駅には入浴施設がありません。車で15分のつま恋は十分近いですが、「温泉まで徒歩」が条件なら、同じ静岡県内なら潮見坂(コインシャワーあり)や、岐阜方面なら池田温泉(徒歩1分)が合います。
完全な静寂を求める人。 メイン駐車場なら騒音は少ないですが、幹線道路沿いの大規模駅である以上、車の出入りはゼロにはなりません。休日の夜は車中泊の車が並ぶ光景になります。
第2月曜に来てしまった人。 売店もレストランも閉まっています。セブンイレブンだけで一晩は過ごせますが、この駅の魅力の大半はお休みです。
逆に言えば——セブンイレブン24時間、24時間休憩室、平坦で広い駐車場、質の高い直売所、22時半まで入れる温泉が15分圏内。車中泊に必要なものがすべて半径15分に揃った駅は、国道1号沿いでもそう多くありません。メインの駐車場に停める、それだけ守れば、安心して朝を迎えられる駅です。
基本情報
- 住所: 静岡県掛川市八坂882-1
- 電話: 0537-27-2600
- 営業時間: 直売所 9:00〜17:00/レストラン(うまい処)8:00〜19:00/仙の坊・茶茶はちまん 9:00〜17:00頃/セブンイレブン 24時間/休憩室 24時間/駐車場・トイレ24時間
- 定休日: 第2月曜日(セブンイレブン・トイレ・駐車場は営業)
- 駐車場: 普通車222台・大型70台ほか、無料、3ヶ所に分散
- 最寄り温泉: つま恋リゾート「森林の湯」(約15分、大人1,100円、平日13:00〜23:00・最終入場22:30)
- 公式サイト: https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/kanko/spot-list/michinoeki.html
- アクセス: 東名 掛川ICから約10分/国道1号日坂バイパス八坂IC隣接



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