妻と二人、ミニバンで日本中を旅するようになって3年。これまで数十の道の駅を利用してきましたが、富士川楽座ほど「また来たい」と思わせてくれた場所は珍しいんですよね。富士山の絶景、充実した設備、そして何より心地よい空気感。この記事では、実際に泊まって感じた富士川楽座の魅力を、できるだけ正直にお伝えしたいと思います。
富士川楽座とは?車中泊に最適な道の駅の魅力
富士川楽座の基本情報と立地
富士川楽座は静岡県南巨摩郡富士川町にある道の駅で、東名高速道路の新東名富士川サービスエリアに隣接しています。中央自動車道・新東名高速道路の利用者にとって、非常にアクセスしやすい立地が特徴です。
住所は静岡県南巨摩郡富士川町青柳町1700番地。東京からは約150km、名古屋からは約250km程度の距離にあり、中部地方への移動の中継地点として最適な位置にあります。駐車場は広大で、普通車が100台以上駐車可能。大型車も多く停められるため、キャンピングカーや大きなミニバンでも問題なく利用できます。
いやはや、驚きました。初めて訪れた時、この駐車場の広さに感動してしまったんですよね。バックパッカー時代に世界中の駅を見てきましたが、日本の道の駅の充実度は本当に素晴らしいと改めて感じます。
なぜ車中泊スポットとして人気なのか
富士川楽座が車中泊に適している理由は、いくつかあります。まず第一に、24時間営業の設備が充実していることです。トイレ、自動販売機、駐車場が24時間利用可能というのは、車中泊者にとって何より心強い。
第二に、富士川沿いという立地から、富士山の眺望が素晴らしいということ。特に朝方、霧が晴れていく時間帯に見える富士山は、本当に息をのむほどの美しさです。
第三に、設備が新しく、清潔に保たれているという点。私たちが訪れた際も、トイレは驚くほどきれいでした。これは、道の駅スタッフの心配りが感じられる大切なポイントなんですよね。
富士川楽座の施設・設備を詳しく解説
トイレ・駐車場・休憩施設の充実度
トイレは男女別に複数個室が設置されており、ウォシュレット完備。夜間も照明が十分に確保されているため、安心して利用できます。私たちが夜中に利用した際も、清潔さが保たれていて感心しました。
駐車場は前述の通り広大で、普通車用と大型車用に分かれています。路面も舗装されており、段差がほとんどないため、ミニバンでの車中泊時に横揺れが少なく、快適に眠ることができます。
休憩施設としては、屋根付きのベンチエリアがあり、天気が悪い時でも外で休憩できるようになっています。また、自動販売機は飲料だけでなく、軽食も販売されており、夜間の小腹が空いた時に便利です。
24時間利用可能な設備と営業時間
富士川楽座の大きな特徴は、24時間利用可能な施設が多いということです。駐車場、トイレ、自動販売機は24時間いつでも利用できます。これは車中泊者にとって、本当にありがたいんですよね。
ただし、道の駅内の飲食店やお土産販売コーナーは営業時間が限定されています。詳しくは後述しますが、食事が必要な場合は営業時間内に立ち寄ることをお勧めします。
車中泊に必要な最低限の設備はそろっているのか
正直に申し上げますと、富士川楽座には「車中泊用の専用設備」はありません。これは多くの道の駅に共通していることですが、あくまで「道の駅は駐車場と休憩施設」という位置づけなんですよね。
ただし、車中泊に必要な最低限の設備——トイレ、駐車場、自動販売機——はすべて24時間利用可能です。水道設備については、駐車場脇に給水栓があり、飲料水の補給が可能です。これは想像以上に便利でした。
電源設備は、残念ながら駐車場には設置されていません。ポータブル電源やバッテリーを持参する必要があります。私たちは軽量のポータブル電源を持参し、スマートフォンの充電やLED照明の電源として活用しています。
富士川楽座での車中泊体験記:実際に泊まってみた
駐車スペースの広さと快適性
実は、私たちが富士川楽座に初めて泊まったのは、昨年の10月中旬のことでした。妻と二人、ミニバンで富士川町を訪れ、その日の夜を過ごすことにしたんです。
駐車場に着いた時は、ちょうど夕方の6時頃。駐車場はまだ比較的空いており、景色の良さそうなスポットを選んで駐車することができました。富士川を見下ろす位置に停めることができたんですよね。
駐車スペースは十分な広さがあり、隣の車との距離も適切。ミニバンのスライドドアを完全に開けても、隣の車に接触する心配はありません。これは、ゆったりと過ごしたい車中泊者にとって、本当に重要なポイントです。
夜間の静かさと安全性について
夜間の静かさについては、思っていた以上に良好でした。新東名高速道路が近いため、多少の車音は聞こえますが、それほど気になるレベルではありません。むしろ、その音が心地よいホワイトノイズとなり、深く眠ることができたほどです。
安全性に関しては、駐車場が比較的明るく照明が設置されているため、夜間でも安心感があります。また、道の駅という公共の場所であり、利用者も多いため、変な不安感はありません。
ただし、一つ失敗したことがあります。初めての訪問時、窓のカーテンを閉め忘れたまま眠ってしまったんですよね。幸い何もありませんでしたが、プライバシー保護とセキュリティの観点から、カーテンやシェードはしっかり閉めることをお勧めします。
朝日と富士山の景色が素晴らしい理由
富士川楽座での最大の魅力は、何といっても朝の景色です。翌朝、午前6時半頃に目が覚めた時、窓の外には信じられないほどの光景が広がっていました。
富士川の向こう側に、朝日に照らされた富士山がそびえ立っているんです。その瞬間、私たちは思わず声を上げてしまいました。妻も「こんなの見たことない」と、本当に感動していました。
この景色が素晴らしい理由は、富士川楽座の立地にあります。富士川沿いという地理的位置と、駐車場の高さが、富士山を正面から見える角度を作り出しているんですよね。季節や天候によって、朝日の色合いや富士山のシルエットが変わるため、何度訪れても新しい発見があるのだと思います。
富士川楽座周辺の食事・買い物・観光スポット
道の駅内の飲食店とお土産情報
富士川楽座には、複数の飲食店が入っています。「富士川楽座フードコート」では、地元の食材を使った定食やうどん、そばなどが提供されています。営業時間は通常、午前8時から午後8時程度ですが、季節や曜日によって変動することがあるため、事前に確認することをお勧めします。
お土産コーナーには、静岡県の特産品が豊富に揃っています。わさび漬けから、桜えびのお菓子、お茶まで、多彩な商品が販売されています。私たちも毎回、帰りに何か購入するのが習慣になっているんですよね。
特に印象的だったのは、地元産の「富士川町産の梅干し」です。塩辛さと酸味のバランスが絶妙で、車中泊中のおにぎりのお供に最適でした。
近くの温泉施設と立ち寄りスポット
富士川楽座から約5km圏内には、いくつかの温泉施設があります。特に「富士川温泉」は、車中泊の疲れを癒すのに最適です。営業時間は施設によって異なりますが、通常は午前10時から午後9時程度です。入浴料金は大体500円から1,000円程度です。
また、富士川町は茶どころとしても知られており、「富士川町茶業組合」では、お茶の試飲や購入ができます。これは、車中泊中の朝の時間を、さらに豊かにしてくれるアイテムなんですよね。
富士川沿いの観光地へのアクセス
富士川楽座は、富士川沿いの観光地へのアクセスが非常に良好です。車で約30分の距離には、「南アルプス市」があり、自然散策やハイキングが楽しめます。
また、富士川町内には、歴史的な建造物や伝統工芸の体験施設も点在しています。特に「富士川町歴史文化館」は、地元の歴史と文化を学ぶのに最適です。
富士川楽座での車中泊を快適にするコツと注意点
持参すべきアイテムと準備物
富士川楽座での車中泊を快適にするために、以下のアイテムを持参することをお勧めします。
まず、ポータブル電源。駐車場に電源がないため、スマートフォンの充電やLED照明の電源として必須です。私たちは容量5,000mAhのコンパクトなものを使用しており、十分に対応できています。
次に、遮光カーテンやシェード。プライバシー保護と、朝日の眩しさ対策のために重要です。
そして、簡易トイレシート。道の駅のトイレは充実していますが、夜間に急にトイレが必要になった場合の備えとして持参しています。
さらに、懐中電灯やLEDランタン。夜間の移動や、急なトラブル対応時に活躍します。
最後に、保温性の高い寝袋やシーツ。富士川楽座は標高が高めで、夜間は思ったより冷え込むことがあります。特に秋冬の季節は、しっかりとした防寒対策が必要です。
マナーと利用ルールの確認
富士川楽座は公共の道の駅です。他の利用者への配慮と、施設を大切にするマナーが重要です。
駐車場での静粛性:夜間は、エンジンをかけたままにしないこと。また、ドアの開閉音や会話の音量にも注意が必要です。
ゴミの処理:ゴミは必ず持ち帰ること。道の駅にゴミ箱がありますが、これは利用者が購入した商品のゴミを想定しているため、車中泊時に発生したゴミは持ち帰るのがマナーです。
駐車時間の確認:富士川楽座は、基本的に24時間駐車可能ですが、連続して長期間駐車することは想定されていません。1泊から2泊程度の利用が想定されています。
給水や排水について:給水栓の利用は問題ありませんが、排水については、トイレの排水以外は流さないこと。汚水は持ち帰る必要があります。
実際に困ったことと解決策
実は、私たちが富士川楽座で困ったことが一つあります。初めて訪問した際、夜中に急に虫が大量に集まってきたんですよね。これは、駐車場の照明に虫が集まる現象で、予期していませんでした。
解決策としては、窓を閉じ、車内の照明をできるだけ消すことが有効です。また、虫よけスプレーを事前に用意しておくことも重要です。今では、車中泊の必需品として常備しています。
また、朝方、駐車場が混雑し始める時間帯(午前7時から8時)には、多くの利用者が出入りするため、その時間帯に目が覚めることがあります。これを避けるため、早朝に出発する予定がない場合は、耳栓を持参することをお勧めします。
まとめ
富士川楽座は、単なる駐車場ではなく、富士山の絶景を楽しみながら、快適な車中泊を体験できる場所です。充実した設備、清潔なトイレ、そして何より朝日に照らされた富士山の景色は、訪れた誰もが感動するはずです。
バックパッカー時代、世界中を旅した私たちですが、今は妻とゆっくりと日本を巡る車中泊の旅を楽しんでいます。富士川楽座は、そうした旅の中で、最も「また来たい」と思わせてくれた場所の一つです。初心者から経験者まで、すべての車中泊愛好家にお勧めできる、本当に素晴らしい道の駅なんですよね。
ぜひ一度、富士川楽座で朝日と富士山の絶景を体験してください。その景色は、きっと皆さんの旅の思い出に、永遠に残るはずです。

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