妻と二人で栃木県を訪れた際、「どこか穴場の道の駅で泊まってみようか」という話になりました。ガイドブックには大きく載っていないけれど、地元の人には愛されているような場所を探していたんです。そこで出会ったのが「道の駅もてぎ」。モータースポーツの町として知られる茂木町にあるこの道の駅は、思った以上に快適で、意外な発見もたくさんありました。今回は、実際に泊まってみた体験をもとに、詳しくお伝えしたいと思います。
道の駅もてぎとは?栃木県茂木町の魅力的なスポット
位置情報と基本情報
道の駅もてぎは、栃木県芳賀郡茂木町に位置しており、東京からのアクセスも比較的良好です。北関東自動車道の水海道ICから約1時間、または常磐自動車道の那珂ICからも同程度の距離にあります。
この道の駅は、地域の農産物や特産品を販売する直売所、飲食店、そして充実したトイレ・水道設備を備えており、車中泊の拠点として申し分ない施設なんですよね。駐車場も広く、大型のミニバンでも停めやすい設計になっています。営業時間は施設によって異なりますが、24時間トイレが利用できるのは、車中泊者にとって大きなメリットです。
モータースポーツの町・茂木の特徴
茂木町といえば、何といっても「ツインリンクもてぎ」で有名です。このサーキットは、日本を代表するモータースポーツの拠点で、レースイベントが頻繁に開催されています。いやはや、驚きました。道の駅のすぐ近くからサーキットの音が聞こえるほど距離が近いんです。
町全体がモータースポーツと共存しており、レース関連のグッズ販売店やカフェも多く見られます。バイクや車好きの方にとっては、聖地ともいえる場所かもしれません。妻は「なんだか独特の雰囲気だね」と話していました。
車中泊に選んだ理由
我々がこの道の駅を選んだ理由は、シンプルです。栃木県中部を巡る旅の中で、丁度良い位置にあったこと、そして「穴場感」が魅力的だったからです。有名な道の駅は混雑することが多いですが、ここは適度に人気があり、かつ落ち着いた雰囲気を保っているという口コミを見かけたんですよね。
また、バックパッカー時代の経験から、私たちは「地元に根ざした場所」を好みます。観光地化しすぎていない、でも必要な設備は整っている。そんな条件を満たしていたのが、道の駅もてぎだったわけです。
道の駅もてぎの施設・設備を詳しく解説
トイレ・水道などの基本設備
まず、車中泊をする上で最も重要なのがトイレ設備です。道の駅もてぎのトイレは、非常に清潔に保たれており、24時間利用可能です。これは本当に大切なポイントなんですよね。夜間に突然トイレが必要になった場合でも、安心して使用できます。
水道設備も充実しており、駐車場の複数箇所に水栓があります。我々は朝に顔を洗ったり、ポータブルトイレの清掃に使ったりと、大いに活用しました。ただし、飲料水としての品質保証はないため、飲用水は別途用意することをお勧めします。
駐車場の広さと停めやすさ
駐車場は非常に広く、普通車で約50台、大型車でも対応できる設計になっています。我々のミニバン(全長4.8m)も、余裕を持って停めることができました。駐車スペースが広いため、夜間に移動する際も他の車に気を遣う必要がなく、リラックスして過ごせたのは大きな利点です。
また、駐車場の照明も適度にあり、夜間の安全性も確保されています。ただし、後述する騒音の問題もあるため、駐車位置の選択は重要です。
周辺の飲食店・コンビニ情報
道の駅内には、軽食や飲み物を提供する施設があり、簡単な食事には困りません。直売所では地元産の野菜や果物も販売されており、我々は夕食の材料を調達しました。栃木産のイチゴが驚くほど甘かったのを覚えています。
駐車場から車で5分程度の距離に、コンビニエンスストアも複数あります。不足物資の購入や、朝食の買い出しに便利です。ただし、夜間の買い物は事前に済ませておくことをお勧めします。
意外な落とし穴!夜間の騒音について
ここが、我々が実際に経験した「失敗談」なんですよね。夜間、特に週末は、ツインリンクもてぎでのイベント開催に伴う騒音が聞こえることがあります。我々が訪れた際も、土曜日の夜間にバイクのエンジン音が響き渡りました。
最初は「これは予想外だ」と驚きましたが、よく考えると、モータースポーツの町ですから当然といえば当然です。耳栓の持参をお勧めします。また、駐車位置をサーキットから遠い方に選ぶことで、騒音の影響を軽減できます。妻は「事前に知っていたら、もっと工夫できたのに」と笑っていました。
実際に泊まってみた!車中泊の過ごし方と工夫
夜間の快適さと安全性
実際に泊まった夜は、9月の中旬でした。気温は20℃前後と、ちょうど快適な季節です。ミニバンの中に、我々が自作した寝台を設置し、夫婦で横になれるようにしています。この寝台作りが、実は私たちの「車中ハック」の原点なんですよね。
安全性に関しては、施設の照明と、適度な人通りがあることで、十分に確保されていると感じました。ただし、貴重品は必ず身近に置き、車のドアはロックすることは当然です。また、夜間の外出は最小限にし、不要な外出は避けるようにしています。
朝の過ごし方と周辺散策
朝5時に目覚めました。車中泊の良さは、朝焼けを静かに眺められることです。駐車場から見える空が、少しずつ明るくなっていく様子は、本当に素晴らしいんですよね。
朝食後、我々は周辺を散策することにしました。道の駅から徒歩15分程度の距離に、小さな公園があり、そこから茂木町の風景を眺めることができます。バックパッカー時代とは異なる、落ち着いた旅の時間を過ごせたのは、この朝の散策があったからこそだと思います。
妻が喜んだ穴場スポット
直売所で見つけた「栃木県産の新鮮なトマト」。妻はこのトマトに大喜びでした。都会では味わえない、本当に新鮮な野菜を、手頃な価格で購入できるのは、道の駅の大きな魅力です。
また、駐車場の一角にある「情報コーナー」では、茂木町の歴史や文化に関する資料が置かれており、妻はそこで地元の工芸品について学びました。こうした「小さな発見」が、旅の思い出を豊かにしてくれるんですよね。
道の駅もてぎ周辺のおすすめ立ち寄りスポット
ツインリンクもてぎ(サーキット)
ツインリンクもてぎは、道の駅からわずか5km程度の距離にあります。レースイベント開催時以外でも、サーキット見学やドライビング体験が可能です。我々は日中、サーキットの外周を散策し、モータースポーツの迫力を肌で感じました。
イベント開催時には、チケットを購入することで観戦も可能です。料金はイベントにより異なりますが、一般的には数千円程度です。バイクや車好きの方にとっては、必訪のスポットといえるでしょう。
茂木町の温泉施設
「もてぎ温泉 白滝の湯」という温泉施設が、道の駅から車で10分程度の距離にあります。営業時間は通常10時から22時(施設により異なる可能性があります)で、入浴料は大人600円程度です。
車中泊の疲れを温泉で癒すのは、本当に贅沢な時間です。妻も「これがあるから、また来たいね」と話していました。事前に営業時間を確認することをお勧めします。
地元グルメと直売所
茂木町は、栃木県の中でも農業が盛んな地域です。道の駅の直売所では、季節ごとの新鮮な野菜や果物が販売されています。我々が訪れた9月は、ナスやトウモロコシが豊富でした。
また、地元の食堂では「栃木そば」や「地鶏料理」など、地元ならではのグルメが楽しめます。ガイドブックに載っていないような小さな食堂こそが、本当の地元の味を教えてくれるんですよね。
道の駅もてぎへのアクセスと事前準備のコツ
最適なルートと所要時間
東京からのアクセスは、北関東自動車道を利用するのが最も効率的です。水海道ICで下車し、県道を経由して約1時間で到着します。カーナビで「道の駅もてぎ」と入力すれば、簡単にたどり着けます。
所要時間は、東京中心部からおおよそ2時間半程度です。日帰りドライブの目的地としても、一泊の拠点としても、ちょうど良い距離感なんですよね。
混雑時期と狙い目の季節
ツインリンクもてぎでレースイベントが開催される時期(特に春と秋)は、道の駅も混雑する傾向にあります。我々が訪れた9月中旬は、イベント直後で比較的空いていました。
狙い目は、平日の秋(9月~10月)や春(4月~5月)です。この時期は気候も良く、車中泊に最適です。冬場は気温が低下するため、暖房対策が必要になります。
初心者向けの持ち物チェックリスト
車中泊初心者の方に向けて、必須アイテムをまとめました:
- 寝具類:寝袋または布団、枕(快適さを大きく左右します)
- トイレ用品:トイレットペーパー、ティッシュ、ウェットティッシュ
- 衛生用品:歯ブラシ、タオル、着替え
- 食事用品:簡易コンロ、食器、調理器具(必要に応じて)
- その他:懐中電灯、耳栓、蚊取り線香、ゴミ袋
特に耳栓は、我々の経験から強くお勧めします。夜間の騒音対策として、非常に有効です。
まとめ
道の駅もてぎは、栃木県の穴場スポットとして、本当に素晴らしい場所です。モータースポーツの町という独特の特性を持ちながらも、地元の温かさと、充実した施設が調和した環境は、車中泊の拠点として最適といえます。
夜間の騒音という予想外の課題も、事前知識があれば対応可能です。むしろ、そうした「小さなトラブル」を乗り越えることが、旅の思い出をより深くしてくれるのだと、バックパッカー時代の経験から学びました。
妻と二人で、この静かな町の朝焼けを眺めながら、「また来たいね」と話したことを覚えています。あなたも、ぜひ一度、道の駅もてぎで、ゆっくりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。新しい旅の魅力が、きっと見つかるはずです。

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