車中泊を始めて5年になりますが、最も焦った経験といえば、やはりバッテリー上がりです。妻と二人、長野県の白馬村近くの駐車場で朝を迎えた時のことは、今でも忘れられません。エンジンをかけようとしたら、かかるはずもなく…。その時の失敗から学んだことが、今の私たちの車中泊スタイルを大きく変えました。バッテリー上がりは、車中泊初心者だけでなく、ベテランでも油断すると起こりうるトラブルなんですよね。この記事では、私たちが実際に経験した失敗談と、その後身につけた対策方法をお伝えします。バッテリー上がりを防ぐための予防策から、万が一の時の対応方法まで、具体的で実用的な情報をお届けしますので、参考にしていただければ幸いです。
車中泊でバッテリー上がりが起こる理由
エアコンやポータブル電源の使用が原因に
車中泊をしていると、快適さを求めてついついいろいろな電装品を使ってしまうものです。特に夏場のエアコンや、冬場の電気ヒーター、そしてポータブル電源への充電…。これらはすべてバッテリーから電力を消費しています。
私たちが白馬で失敗した時も、実は前夜にポータブル電源を車のシガーソケットから充電していたんです。容量18000mAhのポータブル電源を満充電にするには、かなりの電力が必要になります。車のバッテリーは、通常1000〜2000mAh程度の容量ですから、ポータブル電源の充電というのは、バッテリーにとって相当な負担なんですよね。
さらに問題なのが、私たちはエンジンを切った状態でこの充電を行っていたということです。エンジンがかかっていれば、オルタネーター(発電機)が充電してくれますが、エンジンを切った状態では、バッテリーの蓄電量を一方的に消費し続けるだけになってしまいます。
夜間の電装品の消費電力を甘く見ていた
もう一つの落とし穴が、夜間の電装品の消費電力を過小評価してしまうことです。車中泊中は、照明、スマートフォンの充電、小型冷蔵庫、そしてUSB扇風機など、複数の電装品を同時に使用することが多いですよね。
これらを一つ一つ見ると「大したことないだろう」と思ってしまうのですが、実際には積もり積もって相当な電力消費になっているんです。LED照明なら1個あたり10W程度ですが、これを複数個つけ、スマートフォンを充電し、冷蔵庫を動かしていれば、合計で50〜100W程度の消費電力になってしまいます。
バッテリーの容量が限られている中で、これを8時間、10時間と続けていれば、当然バッテリーは減っていきます。特に冬場は気温が低くなるため、バッテリーの性能が低下し、通常よりも早くバッテリーが上がってしまう傾向があります。
私たちが実際に経験したバッテリー上がりの失敗談
長野県での車中泊で朝、エンジンがかからなくなった
2021年の11月初旬、妻と一緒に長野県の白馬村周辺を旅していた時のことです。紅葉が美しい季節で、私たちは白馬駅近くの無料駐車場で車中泊をしていました。
前夜は気温が低かったため、電気毛布を使用し、さらにポータブル電源をシガーソケット経由で充電していました。朝6時、いつものように目を覚ましたので、妻に「朝食の準備をしようか」と声をかけてエンジンをかけようとしたのです。
ところが…カチッ、カチッという音がするだけで、エンジンがうんともすんとも言わないんです。バッテリーが上がっているんだという状況が、その時初めて理解できました。いやはや、驚きました。それまで20年以上、様々な場所で車中泊をしてきましたが、バッテリー上がりの経験は初めてだったんですよね。
妻は「どうしたの?」と聞いてくれましたが、私も正直なところ、その時は対応方法が分からず、ただ呆然としていました。スマートフォンのバッテリーも30%程度で、ロードサービスを呼ぶにしても、どこに電話すればいいのか、費用はどのくらいかかるのか…。心の中は焦りでいっぱいでした。
対応に時間がかかった理由と学んだ教訓
その時、私たちが取った行動は以下の通りです。
まず、スマートフォンで「バッテリー上がり ロードサービス」と検索しました。幸いなことに、私たちが加入していた自動車保険にはロードサービスが含まれていたので、その番号に電話をしました。待ち時間は約30分。その間、妻と一緒に車の中で待機していました。
ロードサービスの担当者が到着して、ジャンプスターターを使用してバッテリーを充電してくれました。その過程で、担当者から「ポータブル電源の充電が原因の可能性が高い」と指摘されたんです。その時初めて、自分たちの行動がいかに危険だったかを理解しました。
この経験から学んだ教訓は、大きく3つあります。
第一に、バッテリー管理の重要性です。車中泊は自分たちのペースで進められる旅ですが、その自由さゆえに電力管理が疎かになりやすいんです。
第二に、緊急時の対応方法を事前に知っておくことの大切さです。その時、ロードサービスの連絡先をすぐに見つけられたのは幸いでしたが、もし見つからなかったらと思うと…。
第三に、予防策の導入が最優先だということです。ロードサービスも有料ですし(この時は保険に含まれていたため無料でしたが、保険によっては有料の場合もあります)、何より朝から焦るのは旅の楽しさを半減させてしまいます。
車中泊でバッテリー上がりを防ぐ3つの予防策
こまめなエンジン始動で充電を心がける
バッテリー上がりを防ぐ最も基本的な方法は、こまめなエンジン始動です。エンジンをかけることで、オルタネーターが動作し、バッテリーを充電してくれるんですよね。
私たちが現在実践している方法は、以下の通りです。
朝と夜に1回ずつ、エンジンをかけて10分程度アイドリングさせる。これを習慣づけることで、バッテリーの充電状態を保つことができます。特に複数日の車中泊をしている場合は、この習慣が重要です。
また、移動する際も意識的に運転時間を確保するようにしています。例えば、ある場所に3日間滞在する予定であれば、1日目と3日目は少し遠出をして、1時間程度の運転をするようにしているんです。これにより、バッテリーを充電しながら、新しい景色も楽しむことができます。
ただし、アイドリングは環境への負荷になりますし、駐車場によってはアイドリング禁止の場所もあります。ですから、移動を兼ねたエンジン始動が、最も環境にも優しく、かつ効果的な方法だと考えています。
消費電力の大きい電装品の使用時間を制限する
バッテリー上がりを防ぐには、消費電力を抑えることも重要です。特に以下の電装品は、消費電力が大きいため、使用時間を制限する必要があります。
ポータブル電源の充電:これが最も消費電力が大きいです。可能な限り、ホテルや道の駅のコンセントで充電することをお勧めします。私たちは現在、ポータブル電源を車内で充電することはせず、必ず停車中に外部電源を使用するようにしています。
電気毛布や電気ヒーター:冬場に活躍する電装品ですが、消費電力が大きいため、使用時間は夜間の就寝時間のみに制限しています。
冷蔵庫:小型の冷蔵庫を使用している場合、24時間連続稼働させるのではなく、必要な時間帯のみの使用を心がけています。
照明:複数の照明を同時につけるのではなく、必要な場所だけに絞るようにしています。特にLED照明に変更することで、消費電力を大幅に削減できます。
これらの工夫により、バッテリーの消費を最小限に抑えることができます。
補助バッテリーやサブバッテリーの導入を検討する
根本的な解決策としては、補助バッテリーやサブバッテリーの導入が挙げられます。
サブバッテリーシステムは、車のメインバッテリーとは別に、専用のバッテリーを搭載するシステムです。これにより、車中泊中の電力消費をメインバッテリーに影響させることなく、独立した電源として使用できるんですよね。
ただし、サブバッテリーシステムの導入には、数十万円の費用がかかることが多いため、本格的に車中泊を続ける人向けの投資だと言えます。
補助バッテリー(ポータブルバッテリー)は、より手軽な選択肢です。容量20000mAh程度のポータブルバッテリーであれば、数千円で購入でき、スマートフォン充電や小型電装品の電源として活用できます。
私たちの場合、現在のところサブバッテリーシステムは導入していませんが、複数のポータブルバッテリーを常備しており、それらを上手に活用することで、バッテリー上がりのリスクを最小限に抑えています。
万が一バッテリー上がりになったときの対応方法
ジャンプスターターがあれば自力で対応可能
バッテリーが上がってしまった場合の最も迅速な対応方法は、ジャンプスターターを使用することです。ジャンプスターターがあれば、ロードサービスを待つことなく、自力でエンジンをかけることができます。
ジャンプスターターの使用方法は、非常にシンプルです。
- ジャンプスターター本体をバッテリーの両極(プラスとマイナス)に接続する
- 数秒待つ
- エンジンをかける
この3ステップで、ほとんどの場合、エンジンがかかります。私たちは現在、車に常備するようになってから、心理的な安心感が大きく増しました。
ただし、ジャンプスターターを使用する際の注意点があります。
バッテリーの接続に間違いがないか確認すること:プラスとマイナスを逆に接続すると、車の電装品にダメージを与える可能性があります。
ジャンプスターター本体の充電状態を確認すること:使用する前に、ジャンプスターター自体が十分に充電されているか確認する必要があります。
接続後、数秒待つこと:急いでエンジンをかけようとするのではなく、ジャンプスターターが十分に電力を供給するまで、数秒待つことが重要です。
ロードサービスへの連絡方法と費用目安
ジャンプスターターを持っていない場合や、使用方法に不安がある場合は、ロードサービスに連絡することになります。
連絡方法:
– 自動車保険に付帯しているロードサービス
– JAF(日本自動車連盟)
– 自動車メーカーのカスタマーサービス
費用目安:
– 自動車保険に付帯している場合:無料(ただし、年間利用回数に制限がある場合もあります)
– JAF会員:無料
– 非会員の場合:13,000円程度(JAFの場合)
私たちの場合、自動車保険にロードサービスが含まれていたため、実際の費用は発生しませんでしたが、保険によっては有料の場合もあるため、事前に確認しておくことをお勧めします。
夜間や山奥での対応時の注意点
夜間や山奥でバッテリーが上がった場合、対応がより困難になります。
夜間の場合:
– 懐中電灯やヘッドランプを準備する
– ロードサービスの到着時間が昼間より長くなる可能性がある
– 安全な場所に移動してから対応する
山奥の場合:
– 電波が届かない可能性があるため、事前に位置情報を確認しておく
– ロードサービスの到着に数時間かかる可能性がある
– 懐中電灯や防寒具を常備しておくことが重要
私たちは現在、夜間や山奥での車中泊時には、必ずジャンプスターターを持参するようにしています。これにより、万が一の時も、迅速に対応できるという安心感が得られます。
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このジャンプスターターは、16800mAhの大容量バッテリーを搭載しており、3000Aのピーク電流で、ほとんどの乗用車のバッテリー上がりに対応できます。私たちが現在使用しているモデルと同等のスペックで、非常に信頼性が高いんですよね。
特に優れている点は、モバイルバッテリー機能を備えていることです。スマートフォンやタブレットの充電にも使用できるため、バッテリー上がりの時だけでなく、普段の車中泊でも活躍します。USB出力とUSB-C対応で、最新のデバイスにも対応しているのが嬉しいポイントです。
さらに、緊急ライト搭載で、夜間のトラブルにも対応できます。2年保証が付いているため、購入後も安心です。クーポンを使用すれば6,544円で購入できるというのは、非常にお手頃な価格設定だと思います。
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このモデルは、ジャンプスターター機能に加えて、電動空気入れ機能を搭載しているという、非常に多機能な商品です。車中泊中にタイヤの空気が抜けてしまった場合や、自転車のタイヤに空気を入れたい時など、複数の用途で活躍するんですよね。
コンパクト設計で、車の収納スペースにも収まりやすく、持ち運びも便利です。モバイルバッテリー機能も搭載しているため、スマートフォンの充電にも使用できます。
現在、全商品MAX45%OFFセール中とのことで、非常にお手頃な価格で購入できるのが魅力です。ジャンプスターター、空気入れ、モバイルバッテリーという3つの機能が一台に凝縮されているため、これ一台あれば、車中泊中のほとんどのトラブルに対応できます。
まとめ
車中泊でバッテリー上がりが起こるのは、決して珍しいことではありません。むしろ、多くの車中泊愛好家が経験する、ある種の「通過儀礼」なのかもしれません。しかし、適切な知識と対策があれば、十分に予防することができます。
私たちが白馬で経験した失敗から学んだのは、「備えあれば憂いなし」という古い言葉の重要性です。ジャンプスターターを常備し、バッテリー管理に気をつけ、こまめなエンジン始動を心がけることで、バッテリー上がりのリスクを大幅に減らすことができます。
これから車中泊を始めようと考えている方は、必ずジャンプスターターを購入し、その使用方法を事前に理解しておくことをお勧めします。そうすることで、万が一の時も冷静に対応でき、旅の思い出を台無しにすることなく、次へ進むことができるんですよね。
妻と一緒に日本中を旅する中で、私たちは様々なトラブルに遭遇してきました。しかし、そのすべてが、より良い旅のための学びになっています。バッテリー上がりも例外ではなく、その経験があるからこそ、今はより安心して車中泊を楽しむことができています。皆さんも、この記事を参考に、安全で快適な車中泊を実現してください。

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